ベンチャーファンドが「気候テック」へ投資拡大
ベンチャーキャピタル(VC)ファンドが、「気候テック」への投資を拡大している。気候テックとは、脱炭素社会の実現に向けた新技術のソリューションを意味する。交通、不動産、農業などの分野にまたがり、再生可能エネルギー、電気自動車、セルラー農業、森林管理などに取り組むスタートアップが含まれている。 ピッチブックのデータによると、2021年の現在までに、世界の投資家がクローズした気候変動関連のファンドの数は、過去5年間に調達されたファンド数と同程度になっているという。大量の資金の流入により、VCファンドが支援する ...
AIで企業のグリーンウォッシュを検出
欧州の研究者グループは、投資家が企業のウェブサイトや出版物、声明などに記載されている環境主張の信憑性を評価・監視するための新しいAIツール「GreenWatch(グリーンウォッチ)」を開発した。 気候変動問題への対応、廃棄物の削減、リサイクル素材の使用量の増加など、環境に配慮していることをアピールする企業が急増している。しかし、どの企業も地球を救うために活動していると主張することになると、グリーンウォッシュへの懸念が高まる。 多くの投資家や規制当局は、環境への影響を誇張したり、偽ったりする企業に警鐘を鳴ら ...
ESG SCHOOL アーカイブ動画(第4回公開!)
ESG SCHOOLとは? ThinkESGでは、「ESGの重要性とESG投資の始め方」をテーマに全5回の連続オンライン講座を開催してきました。 ESG投資が持続可能な社会への転換を導くキーワードとして注目される中、個人投資家レベルでは、未だにESG投資に関する情報が少なく、個人で始めるには「ハードルが高い」現状があります。そんな個人投資家のESG投資へのハードルが下げ、ESG投資を始めるきっかけを作ることが本講座の目的です。 講座テーマ一覧: #1:「ESG投資実践に向けての第一歩」| 3月28(日)& ...
バイデン大統領「自動車の未来は電気」
ジョー・バイデン米国大統領は8月5日、米国で販売されるすべての新車およびトラックの50%を、2030年までにゼロエミッション車にすることを求める大統領令に署名した。これは、バイデン政権が、米国における最大の温室効果ガスの排出源である自動車からの排出量を削減することで、気候危機に対処する計画の一環である。 欧州や中国では、規制、消費者へのインセンティブ、自動車メーカーや電池メーカーへの補助金などを用いて、すでに電気自動車の普及に力を入れてきた。バイデン大統領が同様の戦略をとることを表明したことは、世界の3大 ...
シンガポールの政府系ファンド、炭素価格を42米ドルに設定
シンガポールの政府系投資ファンド、テマセク(Temasek)が、投資の判断材料として独自に炭素排出量に価格を付け、1トン当たりの炭素価格を42米ドルに設定した。また、長期的なインセンティブの一部を、2030年までに投資ポートフォリオに帰属するCO2排出量を2010年比の半分にするという排出量削減目標と連動させることを発表した。テマセクは、2050年までに投資ポートフォリオによるCO2排出量をゼロにすることをすでに表明しており、株式ポートフォリオのCO2排出量を毎年報告することにコミットしている。 テマセク ...
世界最大規模のネット・ゼロ投資ファンドが誕生
ブルックフィールド・アセット・マネジメント(Brookfield Asset Management)は、 「ブルックフィールド・グローバル・トランジション・ファンド(Brookfield Global Transition Fund - BGTF)の初回決算を70億米ドル(約7700億円)で行うことを発表し、温室効果ガス排出実質ゼロへの世界的な移行を加速する投資機会に特化した世界最大規模の投資ファンドを設立した。 ブルックフィールド・グローバル・トランジション・ファンドは、元イングランド銀行総裁で、国連の ...
メルセデス・ベンツ、2025年までに完全EV化へ
メルセデス・ベンツは、2025年までに電気自動車(EV)の製造のみに移行すると、EV車への完全移行を目指す計画を発表した。また、ドイツに本社を置く同社は、2030年までに自動車販売において「すべてを電気自動車にする」ことを目指していると強調した。2022年までには、「当社が提供するすべてのセグメントにバッテリー式電気自動車を導入する」とし、2025年からは「当社が製造するすべてのモデルについて、顧客がすべての電気自動車を選択できるようにする」と付け加えている。メルセデスとその親会社であるダイムラーAGのC ...
アマゾン熱帯雨林、毎年日本分のCO2を排出
アマゾンの熱帯雨林は、現在、吸収できる量よりも多くの二酸化炭素を排出していることが、科学者によって初めて確認された。その量は年間10億トンで、世界第5位の温暖化ガス排出国である日本の年間排出量に相当する。 研究者らによると、巨大な森林は、これまでは温暖化を引き起こしている二酸化炭素を吸収する炭素吸収源であったが、現在は温暖化の加速を引き起こしているという。 CO2排出量のほとんどは火災によるもので、その多くは牛肉や大豆を生産するための土地を整地するために意図的に行われている。しかし、火事がなくても、気温の ...
SBTi: 企業の気候変動目標は1.5℃を承認基準とする
企業の環境経営を世界的な気候変動目標に一致させることを目的としたイニシアチブであるSBTi(Science Based Targets initiative)は、温暖化対策の加速と拡大を目的とした新たな戦略の一環として、世界の気温上昇を1.5℃に抑えることを前提としたシナリオに沿った温室効果ガズ削減目標のみを「科学的根拠に基づいた目標設定」として受け入れることを発表した。 2015年に設立されたSBTiは、CDP、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)、国連グローバル・コンパクト(UNGC) ...
西オーストラリア州、世界最大級グリーン水素ハブを目指す
西オーストラリア州の南海岸に、50ギガワット(5千万キロワット)という驚異的な風力・太陽光発電容量を持つ世界最大の再生可能エネルギー・ハブが提案されており、オーストラリア国内および輸出用に数百万トンのグリーン水素を製造する計画が発表された。 「西部グリーン・エネルギー・ハブ」と呼ばれるこの1,000億豪ドル(約82兆円)規模のプロジェクトは、前例のないものである。このプロジェクトは、オーストラリアのあらゆる種類のプロジェクトの中でも最大級のものであり、オーストラリアの主要送電網の総発電量に匹敵する規模とな ...