企業に対して科学的知見に整合した温暖化対策を促すSBTiイニシアチブが、グローバル企業の温室効果ガス削減目標の大多数が科学的知見と整合性がないことを示す研究結果を発表した。
報告書の調査では、温室効果ガス削減目標を設定しているG20主要国の4,200社以上のうち、科学的知見と整合する目標を設定している企業は、わずか20%であることが判明した。
また、G7の国々でみると、2999社のうち761社(25%)、G13(G7以外のG20諸国)は1216社のうち76社(6%)の企業だけがこの科学的知見に基づく温室効果ガス削減目標の基準に達したという。報告書によると、G20諸国の中でも、アルゼンチン、インドネシア、韓国、ロシア、サウジアラビアなどの企業は、科学的知見に基づく温室効果ガス削減目標を掲げていないことも判明した。日本は、温室効果ガス削減目標を設定している669社のうち、128社(19%)と、G7の中では4番手の低い結果となった。
一方で高い評価を得たのは英国の最も高い41%、次いでフランスが33%であった。欧州連合(EU)圏内では平均33%の企業が科学的知見に基づく目標を掲げているという。さらに、2021年6月から8月にかけては、G20諸国の企業における科学的知見に基づく温室効果ガス削減目標を設定した企業数が27%増加した、とも報告した。
↓G20各国の温室効果ガス削減目標を設定する企業と科学的根拠に基づく目標の割合
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