ESGニュース

英国のシンクタンク「カーボン・トラッカー」が発表した最新レポートによると、再生可能エネルギーの急速なコスト低下が続く中、2050年までに、すべての化石燃料に代わって、風力や太陽による再生可能エネルギーが世界のエネルギー需要をまかなえることができるという。

同レポート「The Sky's the Limit」によると、ここ数年で太陽光や風力発電のコストが大幅に下がったことで、世界の需要を100倍以上満たすことができるエネルギー資源が誕生し、そのほとんどがすでに化石燃料と比べても経済的に競争力を持つとする。

太陽光と風力は、石炭や石油、天然ガスとは異なり、無尽蔵のエネルギー源であり、現在の成長率であれば、2030年代半ばには電力部門から化石燃料を追い出すことができると予測する。2050年には世界の全エネルギー需要をまかない、化石燃料を完全に置き換え、電気自動車やグリーン水素などの新技術を支える安価でクリーンなエネルギーを生産することがでるという。

2019年の世界のエネルギー消費量は65ペタワット時(PWh)だとし、本レポートでは、現在の技術と利用可能な場所の一部で、少なくとも年間6,700PWhのエネルギーを太陽光と風力で生産できると結論づけている。これは世界の全エネルギー需要の100倍以上に相当する。

開かれたチャンス

「The Sky's the Limit」では、世界の太陽光発電資源の約60%、風力発電資源の約15%が、現地の化石燃料による発電と比較して、すでに経済的であると分析する。2030年までには、すべての太陽光と半分以上の風力が化石燃料と経済的に競合できると予測する。

全世界のエネルギーをまかなうためにソーラーパネルだけで必要な土地は45万km2で、全世界の陸地面積1億4900万km2の0.3%であり、現在の化石燃料インフラのランドフットプリントよりも小さい。また、人口やエネルギー需要に比べて利用可能な土地が少ない日本の場合、太陽光発電だけで必要なエネルギーを賄うために必要な土地面積は8%と推定される。一方で、このレポートでは、日本における再生可能エネルギーによるエネルギー供給量の技術的可能性は、国の総エネルギー需要の5倍と推定する。

報告書によると、化石燃料産業は、自然エネルギーの技術学習曲線に対抗できないため、風力や太陽光が成長し続けると、必然的に需要が減少するという。

化石燃料の時代は終わった

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