自然関連の情報開示を促す新組織(TNFD)が正式発足
金融機関や企業が進化する自然関連のリスクを報告し、行動するための枠組みを提供することを目的とした、新しいグローバルイニシアチブ「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」が先日正式発足した。 タスクフォースの共同議長には2名が任命され、共同議長には、Refinitiv社のCEOであり、ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のデータ&アナリティクス部門のグループリーダーであるDavid Craig氏と、国連生物多様性条約(CBD)の事務局長であるElizabeth Maruma Mrema氏の2名が就 ...
G7 財務大臣、気候変動情報の開示義務化へ
6月5日にロンドンで開催されたG7財務大臣会合では、企業が気候変動や環境に与える影響の情報開示を進め、義務化・標準化に向けて協力すべきだと会談後の最終コミュニケで初めて主要国が一連で言及した。 また、各国が異なるアプローチを採用することによる断片化の危険性を警告し、 「我々は、市場参加者に一貫した意思決定に有用な情報を提供する、気候関連の財務情報開示の義務化に向けての動きを支持する」など、 「これは、必要とされる何兆ドルもの民間資金を動員し、ネット・ゼロ(温室効果ガズ排出量実質ゼロ)を達成するために政府の ...
KnowTheChain:世界のアパレル・フットウェア企業64社の強制労働リスクを評価
2020年と2021年の2年にわたり、イギリスの人権団NGO、Know The Chainは世界のアパレル・フットウェア大手企業64社によるサプライチェーン上の強制労働リスクへの取り組みを評価した 。日本企業では、ABCマート、アシックス、ファーストリテイリング、良品計画、しまむらの5社が調査対象となった。 スポーツウェアブランドのLululemonやAdidasは、様々な調達状況で移民労働者の権利を守るための実証可能な取り組みを行ったことが高く評価され、前回に続いて上位を独占する結果となった。日本企業 ...
1200社が2030年までにネットゼロを目指す
近年、世界的に深刻さを増す気候危機に対処するために多くのビジネスリーダー、投資家、政策立案者などが温室効果ガズ排出量実質ゼロ(ネットゼロ)の達成を目指すコミットメントを掲げている。 気候変動対策に積極的に取り組んでいるビジネスリーダーの中には、2030年までにゼロエミッションを達成することを約束した1200以上の認定BCorp企業がある。BCorpとはPublic Benefit Corporationの略であり、簡単に言うと「公益」の企業に与えられる認証。BCorpは株主だけでなく、従業員や顧客といった ...
世界の自動車産業、CO2削減策の大半が不十分
ロイター通信が金融データ・プロバイダーのリフィニティブ(Refinitiv)と共同で立ち上げたシグナル・クライメート・アナリティクス(Signal Climate Analytics)社は、この10年間で自動車産業はどのように変化したのか、なぜその変化が重要なのか、そして自動車メーカーは脱炭素化という課題に対応するために再び製品を変化させる準備ができているのかを検証した。 世界のCO2排出量の約5分の1を占める運輸部門の中核的存在である自動車産業は、これまで以上に、気候変動に対処するために必要なクリー ...
[イベントレポート] ESG SCHOOL#3
ThinkESG主催の「ESG SCHOOL #3 ESGの『S』の重要性」 が5月23日にオンラインで開催されました。当日は、① ジェンダー平等 ② ビジネスx人権の2つの主要「S」テーマに深堀りしていきました。 ①の「ジェンダー平等」では、社会課題の解決に貢献するジェンダー平等の事例として、女性役員/管理職比率が企業の取締役会のジェンダー平等を図る指数として注目されていることや、ビジネスにダイバーシティを取り入れることで、企業のパフォーマンスが高まるという研究結果を紹介。また、リーガル・アンド・ジェネ ...
石油メジャー3社、株主総会・裁判所で気候変動対応を迫れる
石油大手3社のエクソン・モービル(Exxon Mobil)社、シェブロン(Chevron)社、ロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch Shell)社に対して、株主総会や裁判所でそれぞれ、ビジネスモデルの脱炭素化を加速させる大きな圧力となる結果が次々と発表され、エネルギー業界に衝撃を与えた。 Exxon v ヘッジファンド 5月26日に開催された石油メジャーのエクソン・モービルの株主総会で、小規模なアクティビスト・ヘッジファンドが少なくとも2人の取締役を落選させた。 これは、気候変動に対する世界的 ...
りそなアセット、投資を通じて生物多様性を回復させる金融イニシアチブに参加
りそなアセットマネジメントは、アムンディ、アビバ、リーガル&ジェネラル・インベストメント・マネジメント(LGIM)などの18社の機関投資家とともに、投資を通じて生物多様性を回復することを目的としたグローバルな金融イニシアチブに新たに参加した。 これらの機関投資家は、5月22日の「国際生物多様性の日」に先立ち、「生物多様性のための金融誓約(Finance for Biodiversity Pledge)」に署名した。 現在、55の金融機関が署名しており、その資産規模は15カ国で9億ユーロを超えているという。 ...
【6月27日開催】ESGスクール#4:「ESGの「G」の重要性」
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IEA:2050年ネットゼロ・シナリオを発表
5月18日、国際エネルギー機関(IEA)は、世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べて1.5度C未満に抑える目標を達成するための、世界のエネルギー部門の2050年ネット・ゼロ・エミッション(NZE)シナリオを発表した。IEAが地球温暖化を「1.5℃」に抑える目標に沿ったエネルギー転換経路を発表したのは、今回が初めてとなる。 同報告書は、安定した安価なエネルギー供給を確保し、普遍的なエネルギーアクセスを実現し、強固な経済成長を可能にしながら、2050年までにエネルギーシステムにおける温室効果ガス排出量を実質ゼ ...