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COP26特集: 排出量取引ルールで合意

国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)において、5年以上にわたる集中的な交渉の結果、世界各国の政府はパリ協定第6条に基づく排出量取引市場の基本ルールを決定した。今回の基本ルールに基づき、他国の排出削減量を示すカーボン・クレジットを購入することで、購入した国が自国の排出量から差し引き、温室効果ガス削減目標を部分的に達成できるようになる。具体的には他国での森林の保護や再生可能エネルギー施設の建設などに貢献することでカーボンクレジット(排出量削減量の証明書)を創出することが可能となり、その排出削減量をクレジットとして発行し、その販売で気候変動対策のために数兆ドルの資金が投入される可能性が出てきた。COP26で合意されたルールブックでは、交渉前に懸念されていたいた課題を乗り越え、約200カ国の合意を得た。

企業や広大な森林を有する国は、急速に成長している世界的なボランタリー・クレジット市場を正当化することも期待して、グラスゴーで政府主導の排出量取引市場に関する強固な取り決めを求めていた。

 しかし、オフセット(経済活動において避けることができない温室効果ガスの排出について、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方)が行き過ぎると、各国が温暖化ガスの排出を続けることを許してしまうのではないかとの批判もあり、早急な取り決めを警戒する声もある。

ブラジルの勝利?

 今回の合意は、ブラジルに有利な結果となり、ブラジルは炭素クレジットの「大きな輸出国」になるための準備を進めていると、ブラジルの環境省がソーシャルメディアで発表した。ブラジルにはアマゾンの森の大部分があり、風力発電所や太陽光発電所を建設する大きな可能性がある。ブラジルの首席交渉官であるレオナルド・クリーバー・デ・アサイードはロイター通信に対し、「大幅な排出削減を実現できるような投資やプロジェクトの開発に拍車がかかるはずだ」と述べている。

 しかし、気候変動の影響を最も受けやすい国々は、オフセットが悪用され、悪質な業者が排出量の削減を回避できるようになるのではないかという懸念を示した。マーシャル諸島の気候特使であるティナ・ステージは、声明の中で「第6条については、グリーンウォッシング(緑の洗脳)に警戒する必要がある」と述べている。

排出量取引制度を巡る主な意見の相違とその解決策をまとめた。

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