新型コロナウイルスの大流行は、2020年の欧州自動車市場に大きな影響を与え、2020年全体の新車登録台数は、2019年と比較してマイナス25%という低水準に達した。
その一方、ヨーロッパでの電気自動車(EV)のシェアは、2019年の3%から2020年には11%に上昇した。また、新規登録された電気自動車の約半数はバッテリー電気自動車 (6%)、残りの半分はプラグインハイブリッド電気自動車 (5%) であった。
年間を通じてヨーロッパにおける電気自動車の新規販売シェアは継続的に増加し、2020年12月には23%に達した。実際、Daimler では、12月の新規登録台数のほぼ半数 (46%) が電気自動車で占めている (プラグインハイブリッドが 33%、電池式電気自動車が 13%)。
2020年通年では、Daimler (21%)、BMW (17%)、起亜自動車 (17%) が電気自動車のシェアが最上位のメーカーだった。
モニター対象のほぼ全てのメーカーでの新車販売台数の電気自動車シェアは、10% 以上に達しているが、 PSA-Opel (7%) とトヨタ・マツダ(2%)はトップ10から脱落している。日産(11%)は9位にランクインしているが、平均並みで目立った結果とはなっていない。
さらに、新車の平均CO2排出量は、2019年の122g/km (NEDC) から、2020年には107g/kmに減少したと推定されている。2015~2019年にかけて、新車の平均CO2排出量は、毎年役0.6g/km削減されていることになる。
欧州ではEVへのシフトが加速する中、トヨタやマツダをはじめ、今後、日本の自動車メーカーの電気自動車のシェアが増えることに期待したい。