ケンブリッジ大学、2030年までに化石燃料からの脱却を目指す
ケンブリッジ大学は、学生、学識者、政治家による5年間の訴えを受けて、数十億ポンド(数千億円)のエンダウメント(寄付金によって設立された基金)を化石燃料企業から投資を引き揚げることにした。2030年までに化石燃料への直接的・間接的な投資からすべて撤退し、2038年までに投資先ポートフォリオに関する温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする方針だ。 ケンブリッジ大学は、欧州の大学の中でも最大規模の基金(約35億ポンド)を有しており、学生や環境保護運動家は、気候危機が悪化する中、地球汚染への資金提供をやめるよう訴えて ...
大手銀行、脱炭素化へ:米シティ、モルガン・スタンレー
世界銀行大手の中で、脱炭素化の動きが加速化している。 エネルギー企業への大手投資銀行である米シティグループは、ポートフォリオに関わるCO2排出量を測定・開示、4年前倒しで社内の新規目標の達成、2025年までにサステナブルな活動への2500億ドル(約26兆円) の資金調達を目指していると発表した。この新たな目標には、クリーンテクノロジー、水の保全、持続可能な農業などのイニシアチブへの融資や推進が含まれている。 シティグループは2015年に、2023年までに1000億ドル(約10.5兆円)の持続可能な活動促を ...
世界を変えるサステナブルな企業トップ52社が発表
フォーチュン誌は世界を変えるトップ企業52社を発表した。このランキングは企業、財団、NPO・NGOなどからなる世界的なコミュニティである「シェアード・バリュー・イニシアチブ」が参画し、以下の4点を評価基準として作成された。 社会インパクトの可測性 : 特定の社会問題に対する影響の範囲、性質、および耐久性を考慮。 ビジネスの結果 : 社会的に影響力のある仕事が会社にもたらす利益を考慮。 可変性 : 会社の取り組みが業界の他の会社の取り組みと比較してどれほど革新的であるか、そして他の会社がその例に従ったかど ...
ThinkESG Youtubeチャンネル始動!
そもそもESG投資とは?-ESG投資の基礎動画 #1- 最近話題のESG投資。しかし、そもそもESGとはどういう意味なのでしょうか? また、どんなメリットがあるのでしょうか?ThinkESGの栞が解説します! 皆様のご視聴をお待ちしております! ThinkESG公式Youtubeチャンネルにもご登録お願いします!👇 2週間に一回のペースで解説動画を配信いたします。
TNFD:企業による生物多様性への取り組みを開示する新たなフレームワークが発足
世界自然保護基金の「リヴィング・プラネット・レポート2020」は、人間の活動によって世界の野生生物の個体数は過去50年間で3分の2以上が激減していることを明らかにした。この減少は前例のない速さであり、人間の生命をも脅かしていると警鐘を鳴らす。 国連は昨年、地球上の推定800万種の動植物のうち100万種が、人間の活動が原因で、数十年以内に多くの種が絶滅の危機に瀕していることを示す報告書を発表した。さらに、生物多様性の喪失と人間による自然破壊が、新型コロナウイルスのような動物対人感染症の増加につながると示した ...
富裕層1%のCO2排出量は全世界の最貧層30億人の2倍以上に相当
オックスファムの報告書によると、1990年から2015年までの過去25年間で、富裕層上位1%の二酸化炭素排出量は最貧層の30億人の2倍以上に相当するという。当レポートでは、次の点についても明らかにしている。 富裕層10%(約6億3,000万人)が二酸化炭素排出量の半分以上(52%)を占める。富裕層1%は排出量の15%を占めており、これは人類の最貧層(7%)の2倍以上である。 富裕層1%の排出量の増加は、貧困層半分の排出量の増加の3倍以上である。 富裕層10%は、科学者が推定する1.5度の気温上昇が壊滅的で ...
ESGファンド・マネージャーの世界トップは、日本でも投資商品を販売しているのか?
日本で販売されている投資信託は約6000本あります。その中で本格的なESG調査・分析によって、運用成績に優れ、中長期投資に役立つと期待されるファンドはどのように見つけられるのでしょうか?新設定のESGファンドは徐々に増えつつある一方で、まだ個人投資家向けの商品は少ないのが現状です。 今回は、以前のブログ(地球に優しい企業の見つけ方その2と10万円で投資するとしたら)で紹介した投資方法の中でも、初心者に適した投資信託の選び方に再びクローズアップします。運用会社のESG戦略・実績を判断材料として考えます。 E ...
自然界の危機における金融業の責任とは?新ドキュメンタリーが着目
9月18日、世界自然保護基金(WWF)は新たなドキュメンタリー「Our Planet, Too Big To Fail」を発表した。この映画は、気候変動と生物多様性の損失という二重の危機に関わる金融セクターの役割に直接焦点を当てる。金融セクター全体に緊急かつ体系的な変革を求め、世界経済が依存している自然システムの破壊に資金を提供するのではなく、パンデミックの後に繁栄し、より回復力のあるサステナブルな経済を構築するための解決策を提示する。 元イングランド銀行総裁のマーク・カーニー氏や我が国の年金積立金管理運 ...
投資家団体 Climate Action100+:温室効果ガスネットゼロ企業ベンチマークを設定
500以上の機関投資家が参加する投資家団体Climate Action 100+運営委員会は世界最大の温室効果ガス排出企業161社のCEOと取締役会議長に宛てて書簡を送付した。これは温室効果ガス排出量実質ゼロ(ネットゼロ)の達成を目指す事業戦略の導入と、気候変動対策強化の目標設定を企業に対して呼びかけるものだ。また、この書簡では企業がネット・ゼロ企業になるための進捗状況を評価するベンチマークを設定することを通知した。 Climate Action 100+は2017年に発足した。温室効果ガス(GHG)排出 ...
ESG投資におけるダイバーシティの重要性
今回はESGのSとGに関わる「ダイバーシティ」(多様性)についてお届けします。ビジネスにダイバーシティを取り入れることで、企業のパフォーマンスが高まるという研究結果が多く発表されています。しかし、日本の職場環境は依然として同質的であり、ダイバーシティを導入しないことは将来的にリスクを抱えることが明らかになっています。投資先として、ダイバーシティを重視する企業をどのように判断するべきかをご紹介します。 ダイバーシティとは? ダイバーシティは年齢、性別、国籍、学歴といった「個人や集団の間に存在しているさまざま ...