【パリ、5/26】「アフターコロナ経済に注ぎ込まれたドル、ユーロ、元の数兆ドルは、「人間と環境の健康の回復」を構築しなければならない」
そう主張するのは、世界の約4000万人の医療専門家を代表する200の医療グループがG20リーダーに送った、公開書簡です。
この書簡では、世界的なGDPの90%を占める20カ国(G20)は、公衆衛生、綺麗な大気と水、将来の健康危機に対する回復力を高めるためには、温暖化対策への投資を優先すべきである、と述べられていました。
「今回のコロナウィルス感染拡大によって、共通の脅威によって健康、食糧安全保障、仕事の自由が妨げられたときに、私達のコミュニティがどれほど脆弱になるかを目の当たりにしてきました」と同グループは訴えました。
さらに、「コロナによる被害は、同様のパンデミックへの備え、公衆衛生、環境管理への適切な投資によって、部分的に緩和されたかもしれないし、場合によっては防止されたかもしれない」と述べています。
世界保健機関(WHO)と世界気候保健連合(Global Climate and Health Alliance)の支援を受けたこの書簡は、毎年約700万人の早死にをもたらす大気汚染の健康被害を強調しています。
健康への新たな脅威
世界医師会、国際看護師協議会、世界家庭医機構、その他200の団体は、コロナウィルスの感染拡大以前から蔓延していた大気汚染の健康被害についても、言及しています。
同グループは、ハッシュタグ「#HealthyRecovery」を掲げ、地球温暖化と大気汚染の主な原因である石油、ガス、石炭への数千億ドルの補助金を廃止するようにも訴えています。
また、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを後押しする必要性も強調しました。
世界医師会のミゲル・ホルヘ会長は、「健康な生活は、健全な地球に依存しています。私たちは包括的なアプローチ、健康的でグリーンな回復を必要としています。」と語りました。
【参考リンク】World needs 'green recovery,' health experts tell G20 leaders