欧州委員会(EC)は、欧州連合(EU)を2050年までにカーボンニュートラルにするという合意目標を達成するため、2040年までに温室効果ガス排出量を1990年比で90%削減するという新たな気候変動目標を設定するよう、欧州議会に勧告した。
日本にたとえるなら「ヨーロッパの霞が関」と言えるECは、2月6日、EUのカーボンニュートラル目標達成に向けた可能な道筋に関する詳細な影響評価を発表し、この影響評価に基づき、欧州委員会は、今年6月に予定されている欧州選挙後の次回委員会までに立法案をまとめることを目指し、利害関係者との協議を開始した。EU気候法で義務付けられている通り、この提案は欧州議会およびEU加盟国との合意が必要となる。2040年の気候変動目標が採択されれば、その目標はパリ協定の下でのEUの新たな国別貢献(NDC)の基礎となり、2025年に国連気候変動枠組条約事務局(UNFCCC)に報告する必要がある。
ECの勧告は、気候変動に関する欧州科学諮問委員会(ESABCC)の助言およびパリ協定の下でのEUの約束に沿ったものである。
2040年までに90%の排出削減を達成するための条件
ECはまた、2040年までに90%の排出削減目標を達成するために必要な、いくつかの実現可能な政策条件を整備することを勧告している:
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