気候変動

投資家の動向に関する新たな調査によると、アジアにおける気候投資の優先順位ではエネルギー貯蔵がトップとなっている。*1

アジアの機関投資家は、気候変動対策への投資計画を加速させている。気候変動に関するアジア投資家グループ(AIGCC)が発表した報告書『The State of Investor Climate Transition in Asia 2026』*2によると、気候ソリューション投資に関する定量的な目標設定がますます主流になりつつあり、それを裏付けるための資金投入も同様に増加している。

本調査は、運用資産総額123兆ドル(約1京9500兆円)に上る240の投資家を対象としている。回答者の84%はアジア地域に本社を置いている。調査によると、投資家による気候変動対策への投資目標設定が増加傾向にある。3年前には、気候ソリューションへの投資目標を設定していた機関投資家はわずか9%だったが、現在では35%に達している。

気候変動対策への投資配分が増加

「この増加は、試行的な活動から、気候関連投資へのより意図的な資本配分への転換を示している」と報告書は強調している。

気候変動対策投資の分野において、エネルギー貯蔵が最も高い関心を集めている。回答者の82%がこれを投資の優先事項として挙げ、昨年の65%から増加した。再生可能エネルギーが僅差で2位となり、71%の関心を集めた。

投資機会 トップ7

投資家が最も関心を寄せているテーマは以下の通り:

  1. エネルギー貯蔵(82%)
  2. 再生可能エネルギー発電(71%)

ここから先は「ThinkESG プレミアム」会員限定の
コンテンツです。

4つの特典が受けられる「ThinkESG プレミアム会員(1ヶ月定期購読)」の詳細についてはこちらをご覧ください

「ThinkESG プレミアム会員(1ヶ月定期購読)」へはこちらからお申し込みいただけます

「ThinkESG プレミアム」会員の方はログインしてください。

ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

2026/5/24

アジアの投資家、気候変動対策への投資を拡大

投資家の動向に関する新たな調査によると、アジアにおける気候投資の優先順位ではエネルギー貯蔵がトップとなっている。*1 アジアの機関投資家は、気候変動対策への投資計画を加速させている。気候変動に関するアジア投資家グループ(AIGCC)が発表した報告書『The State of Investor Climate Transition in Asia 2026』*2によると、気候ソリューション投資に関する定量的な目標設定がますます主流になりつつあり、それを裏付けるための資金投入も同様に増加している。 本調査は、 ...

ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

2026/4/29

再エネが石炭を逆転、グリーン電力新秩序の全貌

気候変動リスクが企業価値を左右する現在、エネルギー構造の転換を捉えることはESG投資の最重要課題である。2025年、太陽光の爆発的普及によりクリーン電力が新規需要をすべて吸収し、ついに再生可能エネルギーが石炭火力を逆転した。本記事では、英シンクタンクEmberの最新レポート「Global Electricity Review 2026」を基に、世界の電力市場が迎えた歴史的転換点を詳解する。*1 レポートのハイライト:化石燃料の停滞と太陽光の躍進 記録的な太陽光発電の成長により、クリーンな電力源が2025年 ...

ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

2026/4/25

大西洋の主要海流「AMOC」に崩壊の兆候

大西洋の気候を司る巨大な生命維持システム「大西洋南北熱塩循環(AMOC)」が、これまでの予測を上回る速さで崩壊に向かっている可能性が明らかになった。*1 最新の研究は、今世紀末までにこの海流が50%以上という壊滅的な確率で減速し、人類を極寒の冬と深刻な干ばつに陥れるリスクを警告している。*2 海流を止める「淡水流入」と科学的な早期警戒シグナル AMOCは、熱帯の温かい海水を北ヨーロッパへ運び、冷えた海水が深海へ沈み込むことで循環を維持している。しかし、地球温暖化に伴うグリーンランドの氷床や北極の氷の急速な ...

ESGブログ・意見 ThinkESGプレミアム会員限定

2026/4/19

AIデータセンターが引き起こす「見えない水危機」

生成AIの爆発的普及は、社会を劇的に進化させている一方で、その物理的な稼働を支えるインフラに多大な負荷をかけている。AIの学習と推論を支えるデータセンターは、これまで主に「電力消費」と「炭素排出」の観点から議論されてきた。しかし、その裏側で、施設の冷却に不可欠な「水」の大量消費が、新たな地球規模のリスクとして浮上している。 米国の投資家団体Ceresのミンディ・ラバーCEOが指摘するように、データセンターの成長スピードは異常な速さに達しており、それらをいかに構築し、いかに電力を供給するかが、企業の存続を左 ...

ESGブログ・意見 ThinkESGプレミアム会員限定

2026/4/25

ESGは「義務」から「戦略」へ、2026年のトレンドを徹底解説

2026年のESG対応およびサステナビリティ経営は単なる規制対応の枠を超え、企業経営そのものに深く組み込まれる段階に入っている。 各国の規制は統一されるどころか分断が進み、企業は複雑なルールの中で意思決定を迫られている。さらに、人権・循環経済・AIといった新領域が急速に制度化され、ESGの範囲は拡張している。本記事では、2026年におけるESGの主要4領域を体系的に整理し、その本質的な変化を解説する。 1/気候変動関連の情報開示の義務化と「規制の分断」 2/人権デューデリジェンスの義務化とサプライチェーン ...

ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

2026/4/11

石油依存の限界と電化の台頭: ホルムズ海峡危機が示す構造転換

イラン戦争をはじめとする中東情勢の緊迫化により、石油に依存するエネルギー安全保障の脆弱性が改めて浮き彫りとなっている。特にホルムズ海峡のリスクは、世界経済がいかに化石燃料輸入に依存しているかを示した。 本記事では、シンクタンクEmberの最新レポート*1 をもとに、化石燃料依存の構造的問題と電化技術の可能性を整理する。 化石燃料依存の脆弱性が露呈 ホルムズ海峡は世界の石油およびLNG(液化天然ガス)の約20%が通過する極めて重要な輸送ルートである。この海峡の封鎖は、単なる地域問題ではなく、世界経済全体に波 ...

ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

2026/3/27

アジアのグリーン企業トップ50社ランキング

アジア太平洋地域では、低炭素ビジネスを展開する企業が急速に増えている。しかし、一般的な株価指数はそうした「グリーン経済」の実態を十分に反映していない。Corporate Knightsが発表した最新ランキングは、そのギャップを浮き彫りにした。アジアのグリーン企業はどの分野で成長しているのか、そして投資家は何を見落としているのか。本記事ではその全体像を整理する。 アジア太平洋のグリーン先進企業が浮かび上がる アジア太平洋地域には、世界でも特に意欲的な低炭素企業が数多く存在している。一方で、一般的に使われてい ...

ESGニュース ESGブログ・意見 ThinkESGプレミアム会員限定

2026/3/21

中東戦争が加速させる「経済安全保障としての脱炭素」

中東戦争の激化は、原油価格を押し上げるだけの出来事ではない。ホルムズ海峡という世界の石油・天然ガス輸送の要衝が不安定化し、産油・産ガス設備への攻撃リスクも高まることで、各国にとってエネルギー供給そのものが安全保障上の問題として再浮上している。ロイター通信は、イラン危機を受けて海運と生産の両面で混乱が広がり、欧州ではガス価格が戦争開始前の約2倍に達したと伝えている。こうした状況の中で強まっているのは、「環境のための脱炭素」ではなく、「高価で不安定な輸入化石燃料への依存を減らすための脱炭素」という発想である。 ...

ESGブログ・意見 ThinkESGプレミアム会員限定

2026/3/21

生物多様性の崩壊は国家リスクに「自然安全保障」の概念

近年、生物多様性の危機は環境問題の枠を超え、国家安全保障や経済安定に関わる課題として議論され始めている。食料、水資源、感染症、エネルギーなど、多くの分野が自然環境に依存しているためである。2026年に入ってからも、英国政府や国際機関が、生態系の劣化を安全保障リスクとして分析する報告を相次いで公表した。本記事では、生物多様性の危機と安全保障との関係を整理する。 自然の劣化は国家安全保障リスクになりつつある 2026年1月、英国政府は「Nature Security Assessment(自然安全保障評価)」 ...

ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

2026/2/19

気候変動が冬季オリンピックの開催を難しくしている?

冬季オリンピックは、雪と氷という自然条件を前提に成立してきた大会である。しかし近年、気温上昇や降雪量の減少により、その前提そのものが揺らいでいる。2026年2月6日〜2月22日に開幕中のミラノ・コルティナ大会では、競技用雪の大部分が人工的に補われている。人工雪は大会を支える一方で、安全性や資源負荷という新たな課題も浮き彫りにしている。本記事では、複数の報道や研究をもとに、冬季オリンピックが直面する現実を整理する。 冬季オリンピックは、制約の中で開幕した 2026年2月6日、イタリアでミラノ・コルティナ冬季 ...

© 2026 ThinkESG