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SBTIや国連で、自然に基づく解決策を排除する動きに科学者が反論

気候科学者の連合は、気候変動に関する国際枠組みから自然を基盤とした気候変動対策(NCS)を排除する制約的な政策の再考を世界の政策立案者に強く求めている。こうした排除は緊急に必要な温室効果ガス排出削減を遅らせる恐れがあると警告している。*1

企業の科学的根拠のある温室効果ガス排出量削減目標設定を推進するSBTi(Science Based Targets Initiative)と国連パリ協定第6条4項監督機関宛ての書簡*2で、40名以上の科学者らは「自然に基づく解決策」を永続性が欠如しているとして不当に軽視する傾向に異議を唱え、人工的な炭素除去を優先する動きが拡大している現状を問題視している。

世界のGHG削減ポテンシャルの約3割

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第6次評価報告書によれば、森林再生、泥炭地回復、土壌炭素管理などのNCSは、世界の信頼性の高いかつ費用対効果の高い温室効果ガス削減ポテンシャルの約28%を占める。*2

しかし最近の多くの提案では、森林火災などの炭素「反転」リスクを懸念として挙げ、NCSの重要性を軽視している。

著者らは、このような永続性に対する硬直的な解釈は逆効果だと指摘し、洪水保険から医療政策に至るまで、他の分野では既に反転リスクの管理が可能かつ一般的である点を強調している。

科学者たちは、特に厳格な「同種相殺」ルールを通じてNCSをクレジット枠組みから除外することは、重要な短期緩和手段を奪うと主張する。

一時的な炭素除去は温暖化のピークを抑制し、長期的な技術的解決策の拡大に向けた時間的余裕を生み出す。

「同等性原則(Like for Like)」の限界

「同等性」原則は、

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