【GSIA 2020】世界のサステナブル投資、過去4年間で55%増
全体的な世界像とその総額 グローバル・サステイナブル・インベストメント・アライアンス(GSIA)は、2020年初頭、5つの主要市場において、世界のサステナブル投資額は世界の運用資産総額の約3割に匹敵する35.3兆米ドルに達し、過去2年間(2018年~2020年)で15%、過去4年間(2016年~2020年)で55%増加したと最新調査報告書で発表しました(図1)。 図1 世界のサステナブル投資額の推移(2016-2018-2020年)(10億米ドル) (出所:GLOBAL SUSTAINABLE INVE ...
「ESGウォッシュ」に騙されないための4つのポイント
「ESG投資信託」や「ソーシャル・インパクト・ファンド」など、金融機関が環境や社会に配慮した投資商品を販売するケースが増えてきている。それに伴い気候変動や社会的課題に挑戦している企業を対象にした投資信託やインデックスファンドなどが増えていることは心強いことだが、一方で、個人投資家にとってそれらのファンドが社会的に本当にポジティブな影響があるのか、それとも単なるマーケティング手法の一環でしかないのかの見極めが難しい場合がある。そうした中、ThinkESGでは「ESGウォッシュ」に騙されないための4つのポイン ...
ミャンマー・クーデター: 今、求められる日本企業の人権問題への対応
新型コロナウイルスの社会的影響においてESGのSへの注目度が高まっている一方で、Sのテーマで特に重視されているのはビジネスの人権への配慮。中国の新疆区域でのウイグル族強制労働問題に加え、ミャンマーの国軍が起こしたクーデターの影響で人権侵害が深刻化する地域で経済活動を続ける日本企業の人権問題への対応が問われている。 ミャンマー・クーデターから3ヶ月。国家の全権を掌握したミャンマー軍によるNLD議員の暗殺、一般市民の殺害など現地の人権団体は、これまでに759人が犠牲になったとしていて、依然として緊迫する状 ...
[イベントレポート] ESG School #2 ESGの「E」の重要性
ThinkESG主催の「ESG SCHOOL #2 ESGの『E』の重要性」 が4月25日にオンラインで開催されました。当日は、環境への配慮はなぜ重要なのか?、サステナビリティへの配慮が優れる企業を探すには、何を重視すべき?など、機関投資家へのアドバイザリー、気候変動修士号や環境NGOの立ち上げ経験を持つ、古野編集長ならではの視点で、ESG投資の「E」に関するインプットを行いました。またライブアンケートやディスカッションを通じた参加者とのインタラクティブな交流など、盛り沢山の内容を十数人の参加者と共有し ...
[イベントレポート] ESG SCHOOL #1 ESG投資実践に向けての第一歩
ThinkESG主催の「ESG SCHOOL #1 ESG投資実践に向けての第一歩」 が3月28日にオンラインで開催されました。当日は、古野編集長の講義による、そもそものESGの意味や、ESG投資が世界で注目されている流れなど、ESG投資に関する基本的なインプットを中心に、ライブアンケートやディスカッションを通じた参加者とのインタラクティブな交流など、盛り沢山の内容を17名の参加者と共有しました。 ThinkESGとして初めてのイベント開催で、いつもThinkESGを応援してくださっている読者のみなさ ...
編集長のESG投資日記#4:株価の反落の中、ESG投信の行方は?
(2020年1月27日〜2021年3月9日時点) あっという間に3月に突入し、ワクチン普及の不透明性の影響でマーケットのボラティリティ(株価変動)が激しくなる中、ESG投信のポートフォリオ価値はどのように変動したのでしょうか? よりサスティナブルな社会構築に向けてニーズが高まるESG課題解決に役立つ企業を軸とした中長期投資の観点から、筆者はESGに配慮したファンドへの積立投資を継続しています。昨年に買い入れた投資信託をコツコツと育てながら、定期的に新たなファンドをポートフォリオに加えています。 2月中には ...
編集長のESG投資日記3:ESG投信で年率リターン+22%超え
(2020年1月27日〜2021年1月28日時点) 2021年は、よりサステナブルな社会構築に向けてESG課題解決に役立つ企業を見極め、投資の形でそれぞれの企業を応援し続けることを目指しており、筆者の個人的な中長期投資の方針として、以前のブログで取り上げた最新のESGトレンドに注目しつつ、かつチャンスを窺いながら、昨年に買い入れた投資信託をコツコツと育てていきたいと考えています。 さて、2020年に買いつけた7本の投資信託に加えて、1月は4本の投資信託を買付ました。投資先企業の対象地域、業種テーマ、社会的 ...
ESGリーダー企業を見極めるために 役員報酬へのESG基準導入から測る
ESG課題の成果が企業の長期的成長を促すという風潮が強まる中で、ESGの実績を役員報酬に反映させる日本企業数が増えている。 役員報酬へのESG基準導入は、各企業のエンゲージメントを見極める一つのポイントにもなる。日本経済新聞社によると、日経500種平均株価の構成企業のうち、2020年3月期の有価証券報告書において役員報酬の評価項目にESG関連を採用するのは1割弱の33社、東証1部で2%の38社だった。 では、ThinkESGの調べで各企業はどのようにESG基準を役員報酬に適用しているのかを見ていきたい。 ...
2021年のESG投資予測
新年を迎えてから早11日間。まだまだ新型コロナウイルス感染収束の兆しはない。 そんな中、2021年のESG投資の行方はどうなるか?今回は2021年のESG投資予測を4つにまとめた。 1. 脱炭素の加速 昨年、各国が次々に脱炭素化を目指す声明を発表したのことは記憶に新しい。ヨーロッパと中国に続いて、日本と韓国も国をあげた野心的なネットゼロ目標を立てている。バイデン次期大統領の就任後、アメリカも早速脱炭素化へ向けてアクセルを踏み出すだろう。 世界的な脱炭素化への動きにより価格の低迷が予測される原油とは対照的に ...
【編集長のESG投資日記②】2020年ESG投信で+17.7%リターン獲得
2020年は、ESGを重視した投資信託のセレクションでどれくらい安定的かつ平均を上回る実績を残せるか、に挑戦してきました。コロナ禍において、市場は上半期の下落からワクチンの早期実用化への期待で大きく値上がりし、現在は高値に至りました。そして筆者が選択したESG投信の12月27日時点のトータルリターンは、TOPIX*(年率5.8%)とNikkei225※(年率13.5%)を大きく上回ることが出来ています。 前回の投資日記(11月24日時点)ではトータルリターンは12%を超えたことをお伝えしましたが、先月の1 ...