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IPCCの気候変動報告書、7つの重要な発見

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、気候変動に関する科学の最新報告書を発表した。IPCCは同報告書で「人間の影響が大気、海洋、陸地を温暖化させていることを疑う余地はない」とした。

今回発表された「第6次評価報告書」の一巻目は、過去8年間の最新科学を盛り込んでいる。気候がどの程度変化したか、将来的にどの程度変化するか、様々な地域におけるリスク、さらなる変化を抑えることが可能かどうかについて、最新の推定値を示した。

IPCCの科学者たちは、気候変動は「すべての地域および気候システム全体で観測されており、人間活動が前例のない、おそらくは不可逆的な方法で気候を変化させていることから、極端な熱波、干ばつ、洪水の増加が予想される」と結論づけている。

今回の報告書は、各国政府に対して、気候変動の緩和と適応の両側面からの野心的で信頼性の高い気候行動計画を、できるだけ早く実施可能な政策とともに設定するよう、改めて警鐘を鳴らしている。11月にグラスゴーで開催される国連気候変動会議(COP26)に向けて、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、今回の報告書が 「人類のコードレッド 」を意味すると警告している。「今、力を合わせれば、気候の大惨事を回避することができる 」と。しかし、IPCC報告書が明らかにしているように、「時間の余裕も、言い訳の余地もない」という。

これを受けて市場関係者や市民は、企業に対してはビジネスモデルや戦略の根本的見直しを、産業に対してはゼロカーボンソリューションの提供に向けた革新的イノベーションを、そして経済のすべての分野に対しては気候変動の影響への備えを、それぞれ強く求めていくことになるだろう。

ThinkESGでは、IPCCの報告書から得られた7つの重要な発見を以下のようにまとめた。

1.2040年までに世界の平均気温の上昇が産業革命以前の水準から1.5℃に達する可能性が高い

2.温暖化は異常気象の頻度と強度を増加させる

3.過去および将来の温室効果ガスの排出による多くの変化は、数世紀から数千年にわたって不可逆的であり、特に海洋、氷床、地球の海面レベルの変化は不可逆的である

4. 海面の上昇が以前より速くなっている

5. 炭素吸収源は一定の範囲でしか機能しない

6.気温上昇を1.5度に抑えるためには、現在の年間CO2排出量では排出量をゼロにするまでに8年しか残されていない

7.非常に破壊的な影響の可能性は 「否定できない」

それぞれの発見の詳細は今後の持続可能な社会づくりを考えていくための重要なレフェレンスとなるだろう。

1.         将来の気温上昇に関するすべての予測シナリオにおいて、2040年までに世界の平均気温が産業革命以前の水準から1.5℃の上昇に達する可能性が高い

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