自動車メーカーのホンダ技研工業株式会社は、米国で製造する電気自動車(EV)用の再生リチウムイオン電池の安定供給を確保するため、米国の電池リサイクル専門企業アセンド・エレメンツと提携すると発表した。
両社は2021年から提携しているが、今回の連携は、リチウム、ニッケル、コバルトを含むリサイクル電池材料のクローズドループサプライチェーンを構築するための重要な一歩となる。
ホンダは、アセンドエレメンツが特許を持つ「ハイドロ・トゥ・カソード」直接前駆体合成技術を用いることで、使用済みリチウムイオン電池から新しい正極活物質(CAM)を従来の方法よりも効率的に製造できるとしている。
新型EV用電池に再生電池材料を使用することで、EVの二酸化炭素排出量を大幅に削減することができる。複数の専門家による研究により、アセンド・エレメンツのリサイクル電池材料は、採掘に伴う二酸化炭素排出量を削減しながら、バージンソースと同等の性能を発揮できることが示されている。
埋め立てられる電池の数を減らし、製造工程をよりクリーンにすることで、アセンド・エレメンツはリチウムイオン電池業界をより高いレベルのサステナビリティへと導いている。
Hondaは、カーボンニュートラル、クリーンエネルギー、資源循環の3つの重点分野からなる「Triple Action to ZERO」コンセプトのもと、製品だけでなく、企業活動を含む製品ライフサイクル全体で2050年に「環境負荷ゼロ」を目指す循環・資源循環型社会の実現に取り組んでいる。電気自動車に使用する電池材料のリサイクル材調達は、そのために不可欠な要素である。
参考リンク
The Driven
https://thedriven.io/2023/03/01/honda-strikes-deal-to-secure-recycled-lithium-ion-batteries-for-its-electric-cars/
Honda Global
https://global.honda/newsroom/news/2023/c230227aeng.html?from=RSS&from=top_newsroom_area
PR Newswire