ThinkESG主催の「ESG SCHOOL #4 ESGの『G』の重要性」 が6月27日にオンラインで開催されました。
当日は、①そもそもESGの「G」とは? ②ESGの「G」への配慮はなぜ重要?③ガバナンスが優れている企業を探すポイントは?④2021年以降、企業のガバナンス評価はどう変化する?の4つの「G」のテーマを深堀りしていきました。
①『そもそもESGのG=「ガバナンス(企業統治)」とは?』では、日本証券取引所グループ(JPX)を参考にして、ガバナンスの定義を示しました。
・会社が、「透明・公正かつ迅速・果断な意思決定」を行うための仕組みを作ること。それは、「株主をはじめ顧客・従業員・地域社会等」の立場を踏まえた上で作られている。
他には「コーポレート・ガバナンス」とも呼ばれ、「企業の管理体制」、「判断力」という意味合いになります。
②『ESGの「G」への配慮はなぜ重要?』では、「82%の投資家が投資判断で最も重視するESG項目はガバナンス」というRussel Investmentsによる2020 ESG 調査データを引き合いに出して、企業統治が企業の中長期的価値向上に直結する要素であることや、その一方で、企業倫理に反する行為や財務的な不正は、企業の社会的信頼を失墜させ、成長を阻む要因になると解説しました。万全なガバナンス体制はリスクを低減し、安定的成長に繋がるため、ESGの「G」への配慮は重要です。
③『ガバナンスが優れている企業を探すポイントは?』では、3つの主要「G」テーマ1)企業理念 2)取締役の構成 3)情報開示・透明性を見極めるポイントを紹介しました。
具体的には、企業理念に関しては、明確な目的を持ち、短期的な業績見通しではなく、長期的なビジョンを持った哲学を持つ企業は、一般的に外生的なショックに対してより強いことが証明されていることから、企業理念をまずチェックすることからスタートします。
取締役の構成については、社外取締役員比率(3割以上・プライム市場は過半数)、取締役会員のダイバーシティ(女性役員比率3以上)、役員メンバーのスキルマトリックスを参考にすることで、企業の執行役員中心のマネジメントより外部性、ESG 課題に関する客観性を重視するモニタリング体制が整備されているかを確認できます。
情報開示・透明性では、質の高いESG情報開示を確認するためのチェックポイントを紹介しました。
・企業財務に影響を与えるESG事項についての開示
・企業活動が環境や社会へ与える影響に関する事項についての開示
・ネガティブな影響を把握し・積極的に開示、改善点を明確にすることによって透明性を持ちながら、ポジティブな影響の拡大を目指す姿勢。
・国際的情報開示フレームワークに沿った情報開示の有無
例 ESG課題解決に関するガバナンス体制、リスク評価、戦略、指標と目標
気候変動:TCFD、
サステナビリティ:SASB、
生物多様性・自然関連:TNFD、
人権:UNGP)
2021年以降、企業の「G」への取り組みはどう変化する?
最後に、「取締役のESG能力向上とダイバーシティ」、「取締役のESG実績が役員報酬の評価項目」、そして厳しくなってきているESG関連の株主提案ヘの対応など参加者の皆様とのディスカッションを通して、ESG投資の「G」の今後の展望に関する理解を深めました。
次回、最終回のESG SCHOOL#5では、『ESG投資実践のコツ』をテーマに開催します!ESG投資実践に向けて一歩踏み出したい方には、ためになる情報やノウハウを得る最適のチャンスです。
<参加者受付中>
ESG SCHOOL #5:「ESG投資実践のコツ」
日時:7/25(日)17:00 - 18:30
TOPICS
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参加費:500円(*プレミアム会員無料)
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