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ヒートポンプで平和を守る新たな運動

先月、作家で環境活動家のビル・マッキベンは、バイデン大統領が気候変動とウクライナ侵攻を同時に対処できるという珍しい方法を提案した。

化石燃料はプーチン政権を長い間支えてきた。ヨーロッパは天然ガスを40%、石油を27%ロシアに依存してきた。ヨーロッパのロシアへの化石燃料依存から脱却の道は※ヒートポンプが手がかりになる。

ヒートポンプとは?ヒートポンプとは少ない投入エネルギーで、空気中などから熱をかき集めて、大きな熱エネルギーとして利用する技術のこと。身の回りにあるエアコンや冷蔵庫、最近ではエコキュートなどにも利用されている省エネ技術。

一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター

当時、マッキベンの考えはほとんど注目されなかった。しかし現在、ホワイトハウスは彼の計画を真剣に検討している。ヒートポンプの米国での製造規模を拡大して海外に送り、ヨーロッパのロシア産ガスへの依存に対抗しようというのである。

これは、気候変動とプーチン大統領のヨーロッパにおける影響力の両方の主要な原因である「化石燃料の依存」を抑制するための創造的な方法を発案した環境活動家とバイデン政権の最新の事例だ。

ヒートポンプは、天然ガスの代わりに電気を使って数百万もの住宅を冷暖房できる可能性を持っており、その人気が高まっていることの表れでもある。また、住宅の省エネ化で「脱ロシア」に貢献できる有効な措置として、多くの市民の関心が高まっていることもある。

平和のためのヒートポンプ

2月27日付のオンラインブログでマッキベンは、バイデンが緊急国防法である国防生産法を発動して、「アメリカのメーカーに電気*ヒートポンプの大量生産を開始させ、ヨーロッパに出荷して、プーチンの力を劇的に弱めるために設置に間に合わせるべきだ」と主張している。

マッキベンはこの取り組みを、第二次世界大戦でドイツに侵攻された連合国にアメリカが重要物資を送った1941年のレンドリース法で制定されたプログラムになぞらえている。この問題を知る関係者が、ホワイトハウスの側近は、この案が議会の予算計上プロセスを通過する可能性があることを認識しているとワシントンポストが報じた。

マッキベンは、「人々がこれを取り上げてくれるのは、とてもエキサイティングなことです」と語った。「私の散文が優れているからというより、本当に自然な発想だからでしょう。前回ヨーロッパで陸上戦があったときに起こったことをそのまま踏襲しているのです。」

ヒートアップを国防生産法対象に

200以上の団体が3月9日、ヒートポンプや蓄電池を含むクリーンエネルギー技術の展開を加速させるために国防生産法を発動するようバイデンに要請する書簡を発表し、このアイデアはさらに勢いを増した。

署名した団体は、

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