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米国:新車販売のEVシェア5%突破、25年までに25%へ

国際エネルギー機関(IEA)のアナリストは、新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウン(都市封鎖)が緩和されたことで燃料需要が伸びていることや、ロシア・ウクライナ危機の影響などによって起こっている原油価格の高騰から、EVへの移行が早まっていると話す。

JPモルガン・チェースの6月の顧客向けリポートによれば、欧米による制裁がロシアの報復的な生産削減につながれば、原油相場は1バレル当たり380ドルに達する可能性があるとの見方を出し、引き続き高騰を予測している。

ガソリン価格で言えば、今年これまでに42%上昇した。このような燃料の価格高騰が、消費者がEVを選択する一つのきっかけとなっているようだ。

5%が加速のティッピングポイントに

さらにこういった背景があるなかで、面白い統計データが出た。Bloombergによれば、EV への転換を行っている 19 か国の調査で、EVシェアが新車販売全体の 5%に達すると、これがシフトをより加速するティッピングポイントとなっていると分析した(バッテリーのみで走行する車両を対象)。

環境や経済インパクトが大きい米国も、過去6ヶ月間、欧州と中国(合わせて3大自動車市場)と共に、5%の転換点を超えた(2022年第1四半期の新車販売のEV販売数は172,748台突破)。米国が先行する18カ国が確立したトレンドに従えば、2025年末には新車販売の4分の1が電気自動車になる可能性がある。これは、ほとんどの主要な予測を1〜2年先取りすることになる。

今後ますますEVへのシフトが加速することが期待できそうだ。

5%を超えることがなぜ重要なのか?

Bloombergの記事中には、このように説明されている。

電気、テレビ、携帯電話、インターネット、さらには LED 電球など、成功を収めている新技術のほとんどは、S 字型の採用曲線をたどっています。

アーリーアダプター・フェーズでは、売上が急速に変化しますが、それがメインストリームになると驚くほど速くなります。

Bloomberg Green

特に電気自動車の場合、5%がアーリー・アダプターがメインストリームの需要に追い越されるポイントのようだ。それ以前は販売数は伸び悩み、予測できない傾向があり、その後急速に加速するようになるとのことだ。公共の充電器が十分でない、高価で供給が限られている、購入者がEVについてよく知らないなど、EVの普及を阻むほとんどの要因は広く一般的なものである。しかし、ひとたび5%の人が道を開けば、多くの人がそれに続くことになる。

急がれる日本の取り組みも

各国の売上実績を見てみると、ノルウェーが新車におけるEVシェア83.5%と一番高い。2013年第3四半期に早々と5%を超えた。2022年第1四半期の新車販売のEV販売数は27,023台にまでなっている。新車販売のEVシェア第2位と3位は北欧のアイスランド(51.7%)とスウェーデン(28.7%)である。

EU圏内では、

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