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2026年10月13日、国連生物多様性条約第17回締約国会議(COP17)に先立ち、企業の事業活動に伴う生物多様性や自然資本への影響を評価し、対応策を構築するため2つの国際的な枠組みが同時に公表された。

ネイチャーポジティブ・イニシアチブ(NPI)は自然の状態を測る共通の4指標を発表し、科学的根拠に基づいて自然関連目標設定を推進する国際ネットワーク(SBTN)は企業向けの「自然に関する科学に基づく目標2.0」を公表した。これらの指標は、2030年までに自然の損失を食い止め、逆転させ、50年までに回復させることを目指す国際合意「ネイチャー・ポジティブ」を実現するために重要なツールになるだろう。

自然の状態を測る共通の4指標(SON)

NPI は2026年10月13日、自然の状態を測定するための新しい指標・メトリクス一式「自然の状態(State of Nature)指標・メトリクス」を公表した。*1

NPIとは?「ネイチャー・ポジティブ・イニシアティブ」は、世界最大級のサステナブル企業および金融連合、基準・情報開示・目標設定の枠組み、世界的な自然保護団体、ならびに科学、地方自治、先住民の知のネットワークなどを結集し、「ネイチャー・ポジティブ」という用語の使用に関する共通認識を促進するとともに、ネイチャー・ポジティブな成果をもたらすための、より広範かつ長期的な取り組みを支援しています。

NPI は、この指標が生物多様性の損失を止めて回復に転じさせ、事業のレジリエンス(強靭性)を確保するための世界的な取り組みであるネイチャー・ポジテイブ達成に向けての大きな前進になるとしている。この指標は、ビジネス、金融、科学、市民社会、政府の500人を超える専門家と実務者が参加した、2年間の国際的な合意形成プロセスを経て策定された。NPI によると、自然の状態の変化を評価するための、世界的に整合のとれた最小限の測定項目一式を初めて確立するものである。NPI は、自然の状態を測ることで、圧力を減らす行動や対応の行動が望ましい効果を上げているかどうかが分かると説明する。

指標の核は、600を超える既存のメトリクスと指数の見直し、幅広い協議、現実世界での試験を経て合意された4つの中核指標である。

  1. 生態系の広がり(拡大しているか縮小しているか)
  2. 生態系の状態(改善しているか悪化しているか)
  3. 種の絶滅リスク(その地域が種の絶滅リスク全体にとってどれほど重要か)
  4. 種の個体群(そこにいる個体群はどれほど健全か)

これら4つを組み合わせることで、自然の状態の全体像を示す。

指標は陸域、淡水、海洋のいずれの環境にも適用できるように設計され、サイトと、より広い景観(ランドスケープ)・海域景観(シースケープ)の両方の規模で測るためのガイダンスが付く。例えば企業は、原材料を調達している景観で、自然の生息地が広がっているか、生態系の状態が改善しているか、絶滅リスクが変化しているか、種の個体群が回復しているかを見ることができる。NPI は、こうした評価がリスク管理、サプライチェーンのレジリエンス、投資収益、自然関連の報告の簡素化への取り組みを支えるとしている。

自然の監視ではなく、企業による評価を助ける

NPI によると、この指標は、生物多様性への行動を妨げる最も大きな障壁の1つに応えるために作られた。その障壁とは、自然を保護・回復する取り組みが自然の状態の絶対的な改善を実際にもたらしているかどうかを測る、共通のアプローチがないことだ。

この枠組みは自然そのものを監視するためのものではなく、主に企業と金融機関が、自然関連の依存、影響、リスク、機会を評価するのを助けるために設計された。こうした評価は、民間の組織が、増え続ける自然関連のショックから事業を守り、自然の回復に貢献するために不可欠だという。

投資家、規制当局、顧客、社会からの要求が高まり、組織は自然への依存と影響について確かな証拠をますます必要としている。一方で、これまで利用できるメトリクスが多様であることは、自然の測り方を高度にしたものの、しばしば混乱、不整合、そして行動しないことを生んできたという。自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の2026年版ステータスレポートで公表された市場調査も、標準化されたメトリクスへの市場の需要を強く示している。

NPI のコンビーナー(招集者)、マルコ・ランベルティーニ氏は「これまで、取り組みが自然の回復につながっているかどうかをどう測るかについて、明確な合意はなかった」と述べた。そのうえで、この指標は決定的な空白を埋め、企業や金融機関が、自らの行動が自然を回復への道筋に乗せる助けになっているかを評価できるようにするものだと説明する。ロシュの副会長で世界経済フォーラム共同議長のアンドレ・ホフマン氏も、自然を持続可能に利用するための最善の方法は、実際に測定を始めることだと語った。

29社が50超のサイトで試験運用

策定のプロセスは、自然の測定の分野でこれまでに行われた中で最も大規模な協働の1つだったという。600を超える既存メトリクスの見直し、複数回の技術ワークショップと専門家のフォーカスグループ、2回の世界的なパブリックコンサルテーションを重ねた。さらに、6つの主要セクターにわたる29社が、23か国の50を超えるサイトで試験運用した。淡水と海洋では、実現可能性の評価も行った。

最終的な指標の記述は、NPI の27の中核メンバーが承認した。中核メンバーには、

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