アメリカ: ESG投資 17兆ドル越えに
ワシントンに本部を置くサステナブルで責任あるインパクト投資を促進する協会、US SIF(The Forum for Sustainable and Responsible Investment)は、米国での責任投資の現状を2年に1度まとめたレポート、「US Sustainable and Impact Investing Trends」を発表した。責任投資資産総額は2018年初頭の12.0兆ドルから2020年初頭の17.1兆ドル(約1770兆円)へと42%増加している。 この額は、米国の資産運用会社が運用 ...
編集長のESG投資日記①: 2020年に選んだESG投資信託のリターンは12%を超えた。
(2020年1月27日〜11月24日時点) 今年は、ESGを重視した投資信託のセレクションで、どれくらい安定的かつ平均を上回る実績を残せるか、実践してみようと思っていました。 1月27日に投資を開始し、11月24日時点で計6本の投資信託に投資した結果、トータルリターンは12%を超えるまでに至っています。 日本の株式市場の全銘柄を代表するTOPIX(東証株価指数)が年間+4.2%の値上がりと考えると、かなり良い結果を残せることができたと思います。 さて、ESG投資の考え方からどのファンドを選択したのか、そし ...
モーニングスター:運用会社のESGレーティングを公表
モーニングスターはファンド、資産運用会社、株式の分析にESG要素を取り入れ始めた。 アナリストは、ファンドや資産運用会社に対してどの程度ESG要素を取り入れているかを調査。「Leader」「Advanced」「Basic」「Low」の4段階の「ESGコミットメントレベル」を割り当てる。モーニングスターはこれまでに、100以上の戦略と40の資産運用会社を対象とした評価を実施している。 第1回ESGコミットメント・レーティングで対象となった40の資産運用会社のうち、カルバート、パルナサス、ロベコ、スチュワート ...
WBA:人権重視する大手企業格付けを発表
国連財団、英保険大手AVIVA、蘭NGOによる、世界の大手企業のSDGs達成貢献度を評価するWorld Benchmark Alliance(WBA)は企業の人権への配慮を評価する「企業人権ベンチマーク」(英:Corporate Human Rights Benchmark)を発表した。 農産物、アパレル、採取産業、ICT製造企業199社を対象に3テーマ13項目の基準に沿って評価を実施。日本からは16社がランクインした。今回の調査では、自動車産業も初めて調査対象となり、日本の自動車メーカー7社も格付けされ ...
ベトナムは炭素価格を設定する
新型コロナウイルスをいち早く封じ込めたベトナムは、グリーンリカバリー(環境に配慮した経済復興)を導くために、パンデミック後の期間に炭素価格を導入する最初の途上国になりつつある。 ベトナムの国会は11月17日、排出権取引スキームを合法化する改正環境保護法を可決した。同法は2022年1月1日に実行される予定だ。 この政策は、パリ協定の目標達成に貢献し、ベトナムの温室効果ガス排出削減への取り組みを強化するものと期待されている。 炭素価格の設定は、ベトナムが再生可能エネルギーの潜在力をさらに活かし、ポストコロナの ...
脱炭素投資のトレンドとは?③製造業編
先日、菅首相は所信表明演説で2050年までに国として温暖化ガス排出量ゼロを目指すことを発表した。また、米国でも大統領選で当選を確実にしたバイデン氏が同様の目標を表明した。しかし、脱炭素社会を実現するのは簡単なことではない。脱炭素投資のトレンドを紹介した第一弾の記事で紹介した通りに、国の年間温室効果ガス排出量の8割以上を占めるエネルギー消費に伴うCO2排出を産業部門別で仕分けすると、工場などの産業部門が3.98億トン(全体の34.5%)と最も多く、次いで自動車などの運輸部門が2.1億トン(18.2%)、商 ...
2020年SDGs企業ランキング発表
日本経済新聞社は上場企業など国内731社について、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」への取り組みを調べる第2回SDGs経営調査を実施し、総合力を偏差値で格付けした。 評価にあたっては、SDGs経営を「環境価値」「社会価値」「環境価値」「ガバナンス」の観点から17の評価指標を作成。2020年5月に、全国の上場企業及び従業員100人以上のの有力非上場企業を対象に実施された。 国を挙げて脱炭素化への舵取りを始めた今年、どのような企業がランクインを果たしたのか。 (出処:日本経済新聞) 星5つを獲得したのは ...
脱炭素投資のトレンドとは?②自動車産業
米大統領選でパリ協定復帰の是非が争点の一つとなり、9月には世界最大のCO2排出国、中国でも習近平国家主席が「60年より前の排出量実質ゼロ」を目標として掲げた。 日本では、菅首相は環境問題を成長戦略と捉えており、「脱炭素を企業の新たな投資先にしたい」と自民党税制調査会長に協力を求めた。2050年までにCO2排出量実質ゼロ(ネット・ゼロ)の達成に向けて議論が深まっている。 ネット・ゼロに取り組む企業への「脱炭素投資」をする上で、どのような業界が注目されるのか。前回のブログで触れたように、運輸産業は産業部門に次 ...
経団連:2050年までにCO2ゼロ、女性役員比率を2030年までに3割に引き上げ
経団連は11月9日、2050年までにCO2ゼロ、女性役員比率を2030年までに3割に引き上げることなどを独自の成長戦略で公表した。 環境分野については、菅政権による2050年の温暖化ガス排出実質ゼロの目標を目指すうえで、経済界としてゼロエミッション技術やトランジション技術の普及・実装、およびイノベーションに取り組む企業への積極的なファイナンス等を通じた支援に取り組んでいくとした。 また、多様な人々の活躍促進として、2030年までに役員に占める女性比率を30%以上にすることを目指すとした。他にも、若い ...
脱炭素投資のトレンドとは?①
先日、菅首相は所信表明演説で2050年までに国として温暖化ガス排出量実質ゼロを目指すことを発表した。日本企業はビジネスモデルの転換を強いられることになるだろう。環境問題の解決を成長戦略として位置づける菅総理は「脱炭素を企業の新たな投資先にしたい」と自民党税制調査会長に協力を求めたことも報じられている。 しかし、脱炭素社会を実現するのは簡単なことではない。はじめに、国の年間温暖化ガス排出量の8割以上を占めるエネルギー消費に関与する産業部門別で確かめる。環境省が公開している2018年度のエネルギー転換部門の ...