【4/30、豪州】オーストラリア最大の石油・ガス会社、ウッドサイドの株主の大半は、ガス生産への大規模な投資計画が地球温暖化対策の国際的枠組みのパリ協定にどう整合するかを説明するよう同社に求めました
意見を述べた同社の投資家の半数強が、パリ気候協定の目標に沿ったCO2削減目標を設定し、自社の排出量と、アジアを中心とした同社製品の消費者が排出する「スコープ 3」のCO2排出量の両方を削減することを求める動議を支持しました。
この動議はまた、同社の役員報酬方針が排出量目標を確実に達成するよう奨励しているかどうかについて、詳細を公表するよう求めました。
オーストラリアの化石燃料会社の株主による投票で、気候変動に関する決議が5割以上の支持を得たのは初めてのことです。さらに今回の投票は、オーストラリア第2位の石油・ガス会社サントスの株主による同様の決議案に対して、今月初めに43%の支持を得たことに続くものです。
物言う「アクティビスト」株主グループ「オーストラレーシア企業責任センター」のダン・ゴーチャー氏は、「同社の取締役会が動議に反対していたことを考えると、ウッドサイドの株主の50.2%が支持したことは画期的なことだ」と述べました。
ウッドサイドに続き、フランスのトータル、イギリスのBPやオランダのロイヤル・ダッチ・シェルなどの欧州の石油・天然ガス会社は投資家の圧力で事業の多角化やパリ協定に沿った強固な目標設定を計画している中、化石燃料大手に対するプレッシャーは高まる一方です。
ESG投資家の多くは投資先企業に温暖化対策を加速させるよう働きかけることが予測されます。
【参照ページ】Investors call on Australia's largest oil and gas company to set greenhouse targets