気候変動対策を話し合う国連気候変動会合COP26で2週間以上にわたる激しい交渉の末、約200カ国が11月13日に「グラスゴー気候合意」を採択した。本記事では、グラズゴー合意の成果を大きく四つ取り上げる。
<成果1>気温上昇を1.5℃に抑えるために各国の野心目標の強化
今回の合意では、地球温暖化を引き起こす温室効果ガスの排出量を削減するために各国がこれまでに行ってきた取り組みが、パリ協定の努力目標である地球温暖化が産業革命前の気温よりも1.5度を超えることを防ぐためには十分ではないことを認めた。この問題を解決するために、これまで5年ごとに要求されていた目標を来年末までに改めて強化することを各国政府に求めている。
COP26の議長であるアロク・シャルマは
「今日、私たちは1.5℃を手の届く範囲にとどめておいたと、確信を持って言うことができると思います。しかし、その鼓動は弱く、私たちは約束を守らなければ生き残れないでしょう」
COP26議長アロクシャルマ
と、今回のCOP26の成果を認める一方で、有言実行を訴えた。
<成果2>脱化石燃料を初めて視野に
今回の合意では、石炭火力発電への依存度を減らし、化石燃料への不効率な補助金を廃止することを各国に求める文言が初めて盛り込まれた。26年も渡る国際交渉で初めて化石燃料からの脱却を求める文章が合意されたのは、歴史的瞬間とも言えるだろう。
<成果3>途上国への気候資金
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