ESG

ESGニュース

2024/7/11

グリーン株、10年間で198%リターン

ロンドン証券取引所グループ (LSEG) のレポートによると、炭素排出削減に役立つ製品やサービスから収益を得る企業を「グリーン・エコノミー企業」というひとつの産業グループとして捉えた場合、過去10年間の業種別の株価値上がり率は2番目に高い実績を記録し、過去10年間のトータルリターンは198%に達したという。 グリーン・エコノミー企業のリターンを上回ったのは、最近では人工知能の飛躍的進歩に支えられ、著しい成長を遂げたテクノロジー業界だけである。 また、グリーン・エコノミー企業の中では、エネルギー管理と効率化 ...

ESGニュース ESG投資 ThinkESGプレミアム会員限定

2024/6/30

日鉄、気候変動関連の株主提案に対する賛成票が過去最大に

世界第4位の鉄鋼メーカーである日本製鉄株式会社(日鉄)の年次株主総会において、アクティビスト株主や欧州の機関投資家による気候変動に関連する3つの株主提案は否決されたものの、予想以上に大きな支持が集まった。 6月21日に東京都内で開催された同社の第100回定時株主総会での議決権行使の結果が25日に発表された: 【第6議案】21.48%の株主が、一般社団法人コーポレート・アクション・ジャパン(CAJ)と環境NGOオーストラリア企業責任センター(ACCR)が提出した、日本製鉄に対し、スコープ1、2、3 の排出量 ...

ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

2024/6/29

グーグル、カーボンフリー・エネルギーで全事業運営、日本国内でも

グーグルは、日本で初めてとなる太陽光発電の電力購入契約(PPA)を2件締結し、日本の送電網に60メガワットのクリーンエネルギー容量を追加する新規太陽光発電プロジェクトの建設を支援すると発表した。*1 この取り組みは、日本国内のデータセンターの運営を支えると同時に、日本が進めるクリーンエネルギー政策にも沿ったものである。 グーグルのコミットメント グーグルによると、この新しい契約は、2030年までに24時間365日カーボンフリーのエネルギー(CFE)で全事業の電力を賄うというグーグルのコミットメントに貢献す ...

ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

2024/6/13

バイデン政権、炭素市場への責任ある参加のための7つの新原則を発表

バイデン政権は、自主的な炭素市場に関する7つの新原則を発表し、連邦政府の気候変動アドバイザーや農務省、エネルギー省、財務省の官房長官らが署名した。この原則は、最近論争の的になっている自主的な炭素市場(VCM)への信頼を回復することを目的としている。 5月28日に発表された同原則は、企業のCO2オフセットクレームの信頼性への懸念が出ていることを認めながらも、炭素市場への投資は米国の気候変動目標に向けて「大きな前進をもたらす」ことができると述べている*1。 VCM市場では、企業が新たに植林するなど、温室効果ガ ...

ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

2024/6/2

グローバルEV市場、欧・中先行からマス市場へ

世界における電動モビリティの最新動向を特定・評価する年次刊行物である「グローバルEVアウトルック」の2024年版が国際エネルギー機関(IEA)から発行された。*1 本レポートでは、過去のデータ分析と2035年までの予測を組み合わせ、主要市場や新興市場における電気自動車や充電インフラの導入、バッテリー需要、投資動向、関連政策の進展など、注目すべき主要分野を検証している。また、電気自動車の普及が電力や石油の消費、温室効果ガスの排出にどのような影響を与えるかについても考察や、電気自動車のリーズナブルさ、中古市場 ...

ESGブログ・意見 ThinkESGプレミアム会員限定

2024/5/29

企業のESG努力の欠如が離職原因に

コロナ禍では、リモートワークへの移行、生活の中の優先順位の変化、そして辞職する従業者が顕著にみられるなど、多くの企業は優秀な人材をよりよく採用し、雇用を継続する方法を再考する必要に迫られた。今、叫ばれているのは、「気候退職者 (英:Climate Quitting)」だ。*1 労働用語集に最近追加されたClimate Quitting (気候退職者) とは、雇用主がESGへの取り組みの期待を満たしていないと感じたために仕事を辞めたり、内定を断ったりする従業員を指す。*2   マッキンゼーによる2023年の ...

ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

2024/5/26

転換期を迎えた自然環境

気候変動に関するアジア投資家グループ(AIGCC)は、アジア太平洋地域の投資家に対し、自然関連リスクの特定と対処に関するガイダンスを提供する新しい報告書「転換期を迎えた自然環境(英:Nature at a Tipping Point)」を発表した。*1 この報告書は、アジア太平洋地域の生態系の健全性が1970年以来55%減少しているなど、アジア太平洋地域が著しい自然喪失に見舞われている重要な時期に発行された。 報告書によると、アジア太平洋地域の経済総付加価値の53%が自然への依存度が中程度または高いにもか ...

ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

2024/6/30

2024年総会シーズン、気候変動関連の株主総会決議に注目

毎年4月から5月にかけて米国で、そして日本では6月頃に、多くの大企業が年次株主総会を開催する。総会では、株主が取締役会専任議案に対する賛否や、サステナビリティ課題に関する懸念やその他の重要事項に関する決議を行う機会である。 2024年の総会シーズン、株主は金融機関やその他の炭素集約型企業に対し、気候変動関連の情報開示を強化し、世界の平均気温の上昇を1.5度未満に抑えるという世界的目標を達成する道筋と整合する事業戦略を求めている。 国際エネルギー機関(IEA)によれば、2050年までに世界の気温上昇を1.5 ...

ESGブログ・意見 ThinkESGプレミアム会員限定

2024/5/12

サステナブル・ツーリズムの可能性

新型コロナのパンデミックからの復帰に伴い、日本の国内観光とインバウンド観光が回復し、新たな高みに達した。日本政府観光局(JNTO)によると、3月の推定訪日外国人旅行者数は308万人に急増し、2019年同月比で11.6%増と顕著な伸びを示し、1964年の記録開始以来、月間最高を記録した。 しかし、観光客の増加が地域経済を活性化させる一方で、差し迫った懸念も再燃している。結果として生じるオーバーツーリズム(過剰観光)は、地域住民の日常生活に害を及ぼすだけでなく、観光が依存する環境資源にも多大なストレスを与え、 ...

ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

2024/4/15

アジアの投資家のネットゼロ投資の現状

アジアの投資家は、アジアのエネルギー転換がもたらす有利な投資機会をどのように捉えているのか。気候変動に関するアジア投資家グループ(AIGCC)が2024年4月に発行したレポート「アジアにおけるネットゼロ投資の現状」では、気候変動のリスクと機会をどのように投資判断に組み入れているのかについて運用総額7,600億ドル(約114兆円)を誇る200以上の機関投資家に聞いた。*1 世界の電力消費の半分を占めるアジア クリーンエネルギー・サプライチェーンへの投資は、2023年に世界で1,350億ドル(約20兆2,50 ...

© 2025 ThinkESG