エンタメ業界のリーディングカンパニーであるネットフリックスは、2022年末までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロ(ネットゼロ)にすることを含む、新しい「Net Zero + Nature」サステナビリティ計画を発表した。
ネットフリックスによると、この新しい気候変動戦略は、オックスフォード大学の最新のガイダンスおよびSBTi(Science-Based Targets Initiative)の基準に沿ったものだ。また、ネットフリックスは、国連機関、企業、産業界のリーダーからなる世界的な連合体が、地球温暖化を1.5℃に抑えるために、科学的根拠に基づく野心的な排出削減目標を設定することを企業に求める行動要請「Business Ambition for 1.5℃」、および米国における気候変動対策を支持するリーダーの幅広い連合体「America Is All In」に参加したことを発表した。
ネットフリックスは、ネットゼロ目標の達成に向けたいくつかの取り組みを紹介した。その中には、SBTiのガイダンスに沿って、2030年までにスコープ1(直接排出量)および2の間接排出量を45%削減することや、熱帯林などの自然地域の保全をはじめとする、炭素排出量の除去に貢献するプロジェクトに投資することで、スコープ3(サプライチェーン・商品使用に伴う)排出量を含む回避できない排出量を相殺するという新たな目標が含まれている。
ネットフリックスは、新たな目標には、インターネット通信や会員がストリーミングサービスを視聴する際に使用する電子機器からの排出量は含まれていないが、ブリストル大学が主導するDIMPACTと呼ばれる研究活動に参加し、ストリーミングやその他のインターネット利用のフットプリントを測定する方法についてのコンセンサスを確立していると述べている。DIMPACTの計算ツールによると、Netflixでの1時間のストリーミング視聴は100gCO2eを大幅に下回り、これはガスエンジンを搭載した乗用車を400メートル運転するのに相当するという。
ネットフリックスのように、透明性のあるかつ野心的なサステナビリティ計画が多くの企業で採用されることを期待する。
参考記事:
Netflix: https://about.netflix.com/en/news/net-zero-nature-our-climate-commitment