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科学的知見に基づいたネットゼロ目標を評価する『Net Zero Tracker』

Net ZeroTrackerは、国、地域、都市、企業が約束した温室効果ガス排出実質ゼロ目標を達成し透明性のある説明責任を果たせるよう、専門家たちがデータをもとに評価する取り組みだ。

世界では、2018年のIPCC特別報告書をきっかけにネットゼロ(※)の目標設定をするところが大幅に増加した。しかしこれに対し、透明性と説明責任を果たしているところはまだ多いとは言えない。

そこでこれら目標に対し、関連するデータを収集し、あらゆる分野の専門家が進行状況を理解・評価できるようにしようと立ち上がったのが、Net ZeroTracker だ。

※ネットゼロ…大気中に排出される温室効果ガスと大気中から除去される温室効果ガスが同量となりバランスが取れている状態のこと

目標と取り組みに透明性と説明責任を

Net ZeroTracker は、英国のエネルギーと気候変動の問題に関する情報に基づいた議論を支援する非営利団体 Energy&Climate Intelligence Unit(ECIU)、AIと機械学習などを使用して環境問題のソリューションを開発、環境政策立案をする研究ラボ Data-Driven EnviroLab (DDL)、世界中の気候変動に対する行動の研究と実施を支援する非営利団体 New Climate Institute、気候の中立性に関する15年間の研究に基づいてアドバイスをする研究者のネットワーク Oxford Net Zero、これら4つの組織によるパートナーシップによって立ち上げられた。

「科学に沿ったネットゼロへの取り組み方は現在、国、企業、都市、および地域のベースラインとして要求されています。取り組みが盛り上がっている中、大企業の3分の2が目標設定していないのは非常識なことだと言えるでしょう。」

オックスフォード大学ブラバトニック政府大学院准教授のトーマス・ヘイル博士

4000以上の非国家主体を調査

現在、世界の大手上場企業の3分の1以上(702社)はネットゼロの目標を持っている。しかし企業目標の65%は、最低限の報告基準を満たしていない状況だ。

さらにネットゼロの目標を持つ大都市の数も2倍(235市)になったが、こちらもしっかりとした目標を描けているとは言い難い。

そこで Net Zero Trackerでは、4,000の非国家主体を超えるデータで構成されるデータベースを利用し目標の分析を行い、科学的根拠に基づいたネットゼロ目標に向けた軌道修正をしたりガバナンスフレームワークを見直す指標を提供している。

Net Zero Trackerの「ネットゼロストックテイク」報告書では、

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