世界的なエネルギー価格高騰が示唆する、脱炭素化の必要性が高まる中、切り札となりうるグリーン水素に注目が集まる。
オーストラリアの鉄鉱石億万長者でフォーテスキュー・メタルズ・グループ(FMG)会長のアンドリュー・フォレスト氏は、FMGの小会社であるグリーンエネルギー企業「フォーテスキュー・フューチャー・インダストリーズ(Fortescue Future Industries、以下FFI)」の代表としてドイツのエネルギー大手E.ONと、2030年までに最大500万トンのグリーン水素を製造する基本合意書(MOU)を締結したと3月29日の会見で示した。
この画期的なプロジェクトは、2030年までに1500万トンのグリーン水素を製造するというフォレスト氏の非常に野心的な計画の3分の1を実現する可能性があり、500億豪ドル(約4.5兆円)規模の投資が必要とされる。この目標は、FFIのCEOジュリー・シャトルワース氏が「非常に、非常に無理な話だと思っていましたが、現在はかなり達成可能である」としている。
「私たちは、エネルギー安全保障と地球の未来を化石燃料に依存し続けるわけにはいきません。グリーン水素は、脱炭素化とゼロエミッションガスを実現するための現実的で実行可能なソリューションです」
Fortescue Future Industries CEOジュリー・シャトルワース氏
MOUは、3月29日にベルリンで、ドイツ連邦経済・気候行動省のマイケル・ケルナー大臣政務官とフィリップ・グリーン駐ドイツオーストラリア大使の立会いのもと、FMG兼FFI会長のフォレスト氏とE.ONのCOO パトリック・ラマーズが署名した。
500万トンのグリーン水素の目標には、
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