ESGニュース ThinkESGプレミアム会員限定

世界の投資ファンド、運用資産の1.3%がパリ協定に整合

近年資産運用業界では、投資先企業の環境・社会・ガバナンス(ESG)への対応について関心が高まる中、脱炭素社会の実現に向けて低炭素投資への移行は見られるが、運用資産のほとんどがまだパリ協定に沿ったものではないことが最新の調査で明らかになった。

ESGデータプロバイダーであるクラリティAI新たな分析によると、グローバル投資ファンドの運用資産総額のうち、投資先企業の温室効果ガス(GHG)削減目標がパリ協定の目標*(地球温暖化を1.75℃以下に抑えると定義)に沿っているのはわずか1.3%に過ぎない。本調査では、資産総額25兆ドル(約363兆円強)を超える23,000以上の投資ファンドを対象に、パリ協定が定める温暖化対策との整合性を包括的に分析した。企業のScope3(サプライチェーン排出量)を分析に考慮した場合、パリ協定に沿った目標を設定している企業への投資額は運用資産のわずか0.1%未満にとどまることが判明した。

*2015年に採択されたパリ協定は、気候変動対策に関する国際条約である。この協定は、各国が温室効果ガスの排出を削減し、気候変動の影響に適応するための行動を定めている。パリ協定は、産業革命前の平均と比較した世界の平均気温上昇を2ºCより十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求することを目的としている。

クラリティAIは自社の技術能力を活かし、国際NGO CDPの環境情報開示プラットフォームとCDP-WWF 「温度レーティング(ITR)」の方法論に基づく個別企業の温度レーティングを使用して、世界のGHG排出量の削減が、投資対象企業の排出量削減の活動と同じスピードで実現した場合に想定される地球温暖化の可能性を示す投資ファンドの温度スコアを評価した。

ITRは、企業の排出削減目標と、パリ協定の目標を達成するために必要と考えられる排出削減目標との相対的な整合性の評価に基づいている。目標が開示されていない企業や、過去のGHG排出量の開示が不十分な企業には、デフォルトの気温スコアを適用している。ファンド・レベルでの温度スコアは、「ファイナンスド・エミッション」の考えに基づき、投融資先企業の資金調達総額に占めるファンドの投融資額の割合に応じて加重平均のスコアを集計される。つまり、各ポートフォリオ構成銘柄の個々の温度スコアが、資金調達総額に占めるポートフォリオのシェアで加重されることを意味する。

上記のアプローチを用いて全ファンドを集計した2023年の結果全体では、投資ポートフォリオの平均温度レーティングは、スコープ1+2(「スコープ1(直接排出量)」「スコープ2(間接排出量)」)のGHG排出量で2.4℃、スコープ1+2+3の排出量で2.6℃と計算された。これは、スコープ1+2の温室効果ガス排出量について2.8℃、スコープ1+2+3の温室効果ガス排出量について3.0℃と算出された2021年10月から若干改善したが、パリ協定が目指す1.5℃水準から大きく離れている。

資産運用会社上位45社の投資先がネット・ゼロ目標に合致していない

サステナブル・ファイナンスのシンクタンクであるFinanceMapの別の調査によると、世界の資産運用会社上位45社の株式ファンドは、

ここから先は「ThinkESG プレミアム」会員限定の
コンテンツです。

4つの特典が受けられる「ThinkESG プレミアム会員(1ヶ月定期購読)」の詳細についてはこちらをご覧ください

「ThinkESG プレミアム会員(1ヶ月定期購読)」へはこちらからお申し込みいただけます

「ThinkESG プレミアム」会員の方はログインしてください。

ThinkESGプレミアム

プレミアム会員になる

-ESGニュース, ThinkESGプレミアム会員限定
-,

© 2024 ThinkESG

ThinkESGプレミアム会員になりませんか?

ThinkESGプレミアム会員募集中!月々ワンコイン(495円税込み)で、最新のESGニュースやブログが読み放題!

あなたのESGリテラシー向上にお役立てください。