12月12日に、パリ協定採択から5年を迎える。これを機に、温暖化による世界の気温上昇を産業革命以前のレベルから1.5°C未満に抑え、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを目指す「BUSINESS AMBITION FOR 1.5°C」のキャンペーンに世界360の企業が賛同した。この数は昨年のマドリードでの第25回気候変動枠組条約締約国会(COP25)議開催時よりも2倍以上多い。
これらは、43のセクター50の国にまたがり、合計で1,200万人以上の従業員を擁している。最近賛同した企業として、ソニー、コカ・コーラやレゴなどが挙げられる。参加企業は気温上昇を1.5°Cに抑えるよう温室効果ガス削減目標を既定。達成すれば、2億3,000万トン以上のCO2排出量を削減することになり、2018年のウクライナの総CO2排出量を上回る。目標が承認されている日本企業は7社にとどまっているが(ソニー、味の素、リコー、マルイ、小野薬品工業、アスクル、ウェイストボックス)、キリンやアシックスもキャンペーンに賛同している。
この1年は未曾有の危機に見舞われたが、地球環境のリスクを再認識する機会となり、サステナブルな機運が高まった。最前線で挑戦する日本企業のネットゼロ・カーボンニュートラルへのさらなる取組が期待される。
参考リンク:
Science Based Targets:Five years of progress; a decade of action ahead
Science Based Targets:Companies taking action