セメント製造、CO2削減のために何ができる?
二酸化炭(CO2)素排出量のおよそ7%を占めるセメント生産は、現在最もCO2排出量の多い産業部門のひとつだ。従来のセメントの排出量の約90%は、出来上がったセメント製品のほぼ4分の3の割合を占めるクリンカー(水、砂利、砂を結合させる結合材)の製造によるものである。 通常、クリンカーは石灰石と粘土を回転窯で約1482°C以上に加熱して作られる。クリンカーのCO2排出量の約3分の2は石灰石が加熱される際に、残りは熱を発生させるための燃料の燃焼により放出される。 この問題に対するアプローチとして、①エネルギー効 ...
世界の投資ファンド、運用資産の1.3%がパリ協定に整合
近年資産運用業界では、投資先企業の環境・社会・ガバナンス(ESG)への対応について関心が高まる中、脱炭素社会の実現に向けて低炭素投資への移行は見られるが、運用資産のほとんどがまだパリ協定に沿ったものではないことが最新の調査で明らかになった。 ESGデータプロバイダーであるクラリティAIの新たな分析によると、グローバル投資ファンドの運用資産総額のうち、投資先企業の温室効果ガス(GHG)削減目標がパリ協定の目標*(地球温暖化を1.75℃以下に抑えると定義)に沿っているのはわずか1.3%に過ぎない。本調査では、 ...
ESGリーダー企業を見極めるために 役員報酬へのESG基準導入から測る
ESG課題の成果が企業の長期的成長を促すという風潮が強まる中で、ESGの実績を役員報酬に反映させる日本企業数が増えている。 役員報酬へのESG基準導入は、各企業のエンゲージメントを見極める一つのポイントにもなる。日本経済新聞社によると、日経500種平均株価の構成企業のうち、2020年3月期の有価証券報告書において役員報酬の評価項目にESG関連を採用するのは1割弱の33社、東証1部で2%の38社だった。 では、ThinkESGの調べで各企業はどのようにESG基準を役員報酬に適用しているのかを見ていきたい。 ...