環境経営

2026年9月21日、ニューヨークで開催中のクライメート・ウィークNYCで、各国の政府首脳や企業のCEOら20人を超えるリーダーがクリーンな電化の加速と2030年までの再生可能エネルギー設備容量の3倍化を、企業と政府の戦略の柱に据えるべきだと訴えた。COP31議長国は2035年の電化率35%を掲げる。

再エネ3倍と電化を戦略の柱に

各国の政府首脳、企業のCEO、市民社会のリーダーらが、クライメート・ウィークNYC(Climate Week NYC)2026の場で次のように訴えた。クリーンな電化の加速と、2030年までに世界の再生可能エネルギー設備容量を3倍にすることは、企業と政府の戦略の主要な柱でなければならない。*1

発言の場となったのは、クライメート・ウィークNYCの旗艦イベント「グローバル再生可能エネルギー・サミット(Global Renewables Summit)」で非公開で開かれた「ハイレベル・リーダーズ対話」である。政府、企業、市民社会から20人を超える意思決定者が顔をそろえた。共催したのは、フォーテスキュー(Fortescue)、グローバル再生可能エネルギー同盟(Global Renewables Alliance)、そしてクライメート・ウィークNYCの主催者でもあるクライメート・グループ(Climate Group)である。

COP31議長国は「35 by 35」を掲げる

議論には、COP31議長国トルコの代表団も加わった。同議長国は、アンタルヤで開かれる次の国連気候変動枠組条約第31回締約国会議(COP31)に向けて「2035年までに電化率35%」を主要な目標に掲げてきた。同席したのは、エチオピアのタイエ・アツケ・セラシエ大統領、欧州委員会のテレサ・リベラ執行副委員長、英国のエネルギー安全保障・ネットゼロ担当大臣ミアッタ・ファーンブレ氏、フォーテスキューのアンドリュー・フォレスト執行会長兼創業者、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のサイモン・スティル事務局長らである。

トルコのムラト・クルムCOP31次期議長は、「COP31で、世界は世界経済をいかに電化するかに焦点を当てなければならない」と訴えた。

旗艦目標である電化目標「35 by 35」を軸に、この課題を全員に課したという。ニューヨークのクライメート・ウィークは、世界のリーダーと対話し、今後の道筋に向けた政治的な方向性を定めるうえで極めて重要な機会だとした。そのうえで、アジェンダを後押しする勢いの高まりに大いに勇気づけられているとし、2026年11月にアンタルヤで開かれるCOP31の成功に向けて、すべての人と協力して準備を積み上げていくと語った。

投資家に向けた「方向性は明確」というシグナル

発表によると、リーダーたちはハイレベル対話に参加したことで、世界中の投資家、他国の政府、業界の同業者に対して、方向性は明確だという強いシグナルを送った。その方向性とは、安全で信頼性が高く、強靭で手頃な価格のエネルギーシステムは、自国産のクリーンな電力と、将来にわたって通用する送電網の上に築かれなければならないというものだ。

発表はさらに、電力需要が急増するなか、排出を抑えながらその需要を満たせるのは再生可能エネルギーの急速な拡大だけだとし、その裏付けとして、18か国の2,000人近くのビジネスリーダーを対象にした最近の調査を挙げる。この調査では、

蓄電池に支えられ、再生可能エネルギーを基盤とする電化経済への急速な転換を、企業が圧倒的に支持していることが示された。調査対象の企業の約90%は、2035年までに自社の大部分が電化されていると見込んでいる。

議論は投資環境とAI時代のエネルギーシステムに及ぶ

会場のリーダーたちは、機会と障壁について率直に議論した。あわせて、競争力と強靭性を高めつつ、新たな産業への投資に企業が確信を持てるようにするために必要な政策、条件、市場改革についても話し合った。国際協力が重要であることや、エネルギーシステムを電化とAIの成長に対応できる状態にするために政府と企業がどう協力できるかも検討された。

こうした呼びかけは、2026年6月に発足した世界的イニシアチブ「エレクトリファイ・ナウ(Electrify Now)」の目標とも一致する。協力、解決策の共有、投資の動員を通じてクリーンな電化を加速させる取り組みで、欧州委員会が取りまとめる政府連合は拡大を続けている。現在の参加国は、アルメニア、オーストラリア、ブラジル、カナダ、エチオピア、ドイツ、ヨルダン、ケニア、パラオ、フィリピン、韓国、シンガポール、トルコ、英国、ウルグアイの15か国である。

脱炭素リーダーの顔ぶれ、日本勢は不在

ハイレベル・リーダーズ対話の参加者は、政府・国際機関などの10人と、民間部門などの12人の計22人である。前者には、先に挙げたセラシエ大統領、クルムCOP31次期議長、英国のファーンブレ大臣、欧州委員会のリベラ執行副委員長(クリーンで公正かつ競争力のある移行担当)、UNFCCCのスティル事務局長のほか、バハマの環境・天然資源相ゼイン・ライトボーン氏、パラオの農業・漁業・環境相スティーブン・ビクター氏、韓国外交官のキョン・ジョンホ氏(気候変動担当副大臣)、ラゴスのババジデ・サンウォオル知事、豪州のCOP31事務局長のクシュラ・マンロー氏が名を連ねた。

後者は、

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