米国

世界的資産運用会社であるJPモルガン・アセット・マネジメントとステート・ストリート投資顧問が、投資先企業との積極的なエンゲージメントを通じて企業の気候変動対応を改善することを目的とする著名なグローバル投資家連合であるクライメート・アクション100+(CA100+)から離脱した。CA100+には700以上の機関投資家が参加しており、加盟企業の運用資産総額は68兆ドル規模(約1京円)に上る。

この動きは資産運用業界の最大手ブラックロックも同様で、ブラックロックはCA100+の会員資格を国際部門に移し、参加を制限している。これらの変更は、ウォール街における気候変動への協働エンゲージメントの取り組みから14兆ドル(約2100兆円)近い資産を引き揚げることを意味する。

CA100+が、温室効果ガス排出量削減に遅々として進まない企業体に対する姿勢を強めている時に、これらの金融大手の決定は下された。ステート・ストリートは、顧客に代わって4兆1000億ドル(約615兆円)の資産を運用しているが、CA100+の新たな優先事項によって、その独立性が損なわれる可能性があるとの懸念を表明した。

6月に採択されたこの優先事項は、投資家が政策立案者とより積極的に働きかけ、2050年までに排出量ネット・ゼロを達成するための進捗状況を詳細に開示するよう、署名企業に促すことを目的としている。これとは対照的に、JPモルガンのファンド部門は3兆1,000億ドル(約465兆円)の運用資金を有し、連合から独立した理由は独自の投資スチュワードシップ能力を開発するためとしている。また、ブラックロックは、6月に施行される「フェーズ2戦略」が、マネー・マネジャーに「顧客の長期的な経済的利益のためだけに行動することを義務付ける米国の法律に抵触する」と考えているため、法人会員を脱退すると述べた。

市場への影響

米国を拠点とする大手資産運用会社がCA100+から離脱することで、ウォール街のESGへの取り組みに対する懸念が高まる。また、ウォール街で影響力のある資産運用会社の気候変動戦略の再編成は、

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