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2023/10/16

IEAネットゼロ・ロードマップ:再エネが地球温暖化の救世主に?

国際エネルギー機関(IEA)は9月26日、「ネットゼロ・ロードマップ」(*1)を発表した。このレポートは、地球の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5℃に抑えるために、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロ(ネットゼロ)にするための今後の道筋を示すものである。本レポートは、2021年に発表されたものの改訂版で、コロナ禍後の景気回復や、一部の再生可能エネルギー技術の驚異的な成長など、過去2年間のエネルギー情勢の大きな変化を盛り込んでいる。*2 本レポートによると、再生可能エネルギーの急成長が、世界の ...

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2023/10/8

クライメート・ウイークNYC:5つの主要テーマ

9月末に閉幕したクライメート・ウイークNYCは、毎年開催される国連気候変動会議に続く、世界のビジネスリーダーや専門家が脱炭素社会の実現に向けたソリューションを話し合う世界最大級のイベントである。 5日間で400のセッションがNYC内で開催された。企業、大学、国際機関などが主催したイベントでは、議論の中心となった5つの共通のトピックスが共有され、それらの議論を本記事でピックアップする。 5つの主要テーマ 生成AI+テクノロジー カーボン・データと金融 透明性 ガバナンス パートナーシップ 1. 生成AIは気 ...

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2023/10/3

EU、グリーンウオッシュを巡る新規則

欧州議会と欧州理事会は、誤解を招くような広告を禁止し、消費者により良い製品情報を提供するための新たな規則について暫定合意に達した。 この合意では既存のEUの禁止商慣行リストに、グリーンウォッシュ*1 をはじめとした問題性の高いマーケティング習慣を追加した。新規則の目的は、誤解を招くような誇大表現から消費者を保護し、消費者がより良い購買選択をできるようにすることである。 欧州議会と欧州理事会は、以下の行為を禁止するとに合意した。 「環境にやさしい」「自然」「生分解できる」「気候変動対策」「エコ」など謳ってい ...

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2023/10/1

「プラネタリーバウンダリー」地球環境の境界~9つ中6つがすでに限界越え~

2023年9月に発表された調査報告書(*1)にて、人間が地球上で持続的に生存していくためには、越えてはならない地球環境の境界(プラネタリーバウンダリー)の9つのうち、すでに6つが限界を越えており、地球が人類にとって安全な領域から大きく外れていることが示唆された。 プラネタリー・バウンダリーとはストックホルム・レジリエンス・センター所長ロックストロームらにより開発された概念で、現在人類が地球システムに与えている影響の状態を表す。*2 この報告書が示す発見や考察について本記事で説明する。 プラネタリー・バウン ...

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2023/9/23

石油時代の終焉、電気自動車の急成長が鍵

米シンクタンクRMIは、電気自動車(EV)の急成長により世界の自動車用石油需要はすでにピークに達し、2030年以降は暴落することで内燃エンジン時代の終焉が始まった、と予測する最新レポートを発表した。 RMIがベゾス地球基金とのパートナーシップのもと公開している「X-change シリーズ(*1)」の第二弾である「X-change:自動車」というレポートだ。RMIはクリーンエネルギーへの転換促進に向けて分野を超えた専門家が協働する非営利組織で、このX-changeシリーズでは、再生可能エネルギー技術の飛躍的 ...

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2023/9/18

空調業界の排出量は日本全体で排出するCO2の5倍?

オーストラリアの気候技術系新興企業であるコンリーテック(英:Conry Tech)は、空調産業が地球に与える深刻な影響を主張する報告書(*1)を発表した。コンリーテックは、空調機器の再発明を使命とし、その排出量を大幅に削減(40%削減)することを目指している企業である。報告書の著者であるコンリーテックのCEO兼共同設立者、サム・リングワルト氏は、「暑くなる世界において快適に過ごすために必要な空調技術が、気候変動の主な原因となっている」と指摘した。「特に40℃を超える日が増えている地域では、空調は贅沢品では ...

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2023/9/5

セメント製造、CO2削減のために何ができる?

二酸化炭(CO2)素排出量のおよそ7%を占めるセメント生産は、現在最もCO2排出量の多い産業部門のひとつだ。従来のセメントの排出量の約90%は、出来上がったセメント製品のほぼ4分の3の割合を占めるクリンカー(水、砂利、砂を結合させる結合材)の製造によるものである。 通常、クリンカーは石灰石と粘土を回転窯で約1482°C以上に加熱して作られる。クリンカーのCO2排出量の約3分の2は石灰石が加熱される際に、残りは熱を発生させるための燃料の燃焼により放出される。 この問題に対するアプローチとして、①エネルギー効 ...

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2023/9/4

ESGリーダーの運用会社8社

投資信託評価機関モーニングスターによる分析では、サステナビリティーに関する能力と影響力に基づいて108の資産運用会社をランク付けし、その内真のESGリーダーはわずか8社であることが判明した。 モーニングスターの「ESGコミットメント・レベル」は、投資家が資産運用会社のESG要因の投資プロセスへの組み入れ度合いと、ESGへの忠実度を把握できるようにすることを目的とした定性的評価である。本レポートでは、モーニングスターが世界中の108の資産運用会社を分析した。 ここ数年、気候変動などの環境、社会、ガバナンスの ...

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2023/8/31

AI x ESG、Googleが投資家の気候リスク管理ツール開発に参入

世界的金融サービス企業のMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)とグーグルは、投資家の気候変動リスク管理に向けたAIソリューションの開発で提携を発表した。 投資データ・リサーチプロバイダーのMSCIとグーグル・クラウドは、投資家がポートフォリオの気候変動リスクを評価し、低炭素の投資機会を特定するためのツールを含む、投資業界向けの一連のジェネレーティブAIソリューションの開発で協力する。 今回の取り組みは、MSCIとグーグル・クラウドのパートナーシップの拡大であり、2023年1月にデ ...

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2023/8/21

世界の投資ファンド、運用資産の1.3%がパリ協定に整合

近年資産運用業界では、投資先企業の環境・社会・ガバナンス(ESG)への対応について関心が高まる中、脱炭素社会の実現に向けて低炭素投資への移行は見られるが、運用資産のほとんどがまだパリ協定に沿ったものではないことが最新の調査で明らかになった。 ESGデータプロバイダーであるクラリティAIの新たな分析によると、グローバル投資ファンドの運用資産総額のうち、投資先企業の温室効果ガス(GHG)削減目標がパリ協定の目標*(地球温暖化を1.75℃以下に抑えると定義)に沿っているのはわずか1.3%に過ぎない。本調査では、 ...

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