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ケンブリッジ大学、2030年までに化石燃料からの脱却を目指す

ケンブリッジ大学は、学生、学識者、政治家による5年間の訴えを受けて、数十億ポンド(数千億円)のエンダウメント(寄付金によって設立された基金)を化石燃料企業から投資を引き揚げることにした。2030年までに化石燃料への直接的・間接的な投資からすべて撤退し、2038年までに投資先ポートフォリオに関する温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする方針だ。

ケンブリッジ大学は、欧州の大学の中でも最大規模の基金(約35億ポンド)を有しており、学生や環境保護運動家は、気候危機が悪化する中、地球汚染への資金提供をやめるよう訴えてきた。

このような段階的な動きは、他の機関にも大きな影響を与え、次のようなエンダウメントへの変化につながると期待される。

  • 2020年12月までに、従来のエネルギーに特化した株式会社への投資から撤退
  • 2025年までに、再生可能エネルギーへの大規模投資
  • 2030年までに、化石燃料から脱却
  • 2038年までに、投資ポートフォリオ全体で温室効果ガスの排出量ゼロ

この措置は、現在進行中の気候変動イニシアチブ「ケンブリッジ・ゼロ」の一環で、世界的な教育、研究、協力関係のネットワークを利用して、影響を与えることを目的としている。しかし、依然として大学は、キャリアフォーラムへの招待や校舎への企業名の命名といった、化石燃料関連企業との関係を維持しており、環境運動家たちはこれを批判はしている。

いずれにせよ、世界的名門校がサステナブルな社会の実現に大きな一歩を踏み出したことは間違いないだろう。教育界の次なるESG投資に関する動向に注目したい。


参照リンク:

Guardian:Cambridge University to divest from fossil fuels by 2030

 

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