第3回ESGファイナンス・アワード・ジャパン受賞者決定

環境省では、2月28日に第３回目のESGファイナンス・アワード・ジャパンの受賞者を決定した。
「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」とは、令和元年にESG金融の普及・拡大に向け、ESG金融または環境・社会事業に取り組み、インパクトを与えた投資家、金融機関、金融サービス事業者、企業などについて、その取り組みを表彰するものである。
表彰部門には、投資家部門、資金調達者部門、環境サステナブル企業部門を含め、他に以下の表彰部門がある。

受賞者一覧

〔投資家部門〕／〔アセットマネジャー部門〕

金　賞：ヌビーン・ジャパン株式会社
農地・森林・再生可能エネルギーインフラなどに強い特徴から、気候変動のリスク管理や開示の体制を確立し総合的かつ具体的に取り組んでいる点や、学術との連動を図っている点が高く評価された。また、責任投資分野での実績を基盤に、オルタナティブ投資などで積極的に新たな取組を進めており、投資対象の多様性とテーマの多様性の両面で他社より優れ、今後も国内市場において重要な役割を果たすことが期待される。

銀　賞：ニューバーガー・バーマン株式会社

銅　賞：アセットマネジメントＯｎｅ株式会社、ニッセイアセットマネジメント株式会社、ロベコ・ジャパン株式会社

〔間接金融部門〕

金　賞：株式会社三菱ＵＦＪ銀行
国内外のトレンドを把握し、これを産業の実態に則したスキームに落とし込むことと、国際的な認知を得るための努力だけでなく、マーケットの創出・整備への貢献を重視する姿勢が顕著であり、例えば、クライメイト・トランジション・ファイナンスの分野でのルールメイキングの活動に関与・牽引している。また、サステナブルビジネス部を独立させて外部から多様な人材を採用する、 役員報酬にESGを反映するなど、当社のガバナンス体制も評価された。

銀　賞：株式会社静岡銀行、三井住友信託銀行株式会社

銅　賞：株式会社滋賀銀行、株式会社三井住友銀行

特別賞：浜松磐田信用金庫、芙蓉総合リース株式会社

〔金融サービス部門〕

金　賞：該当なし

銀　賞：損害保険ジャパン株式会社、三菱ＵＦＪモルガン・スタンレー証券株式会社

・損害保険ジャパン株式会社（保険部門）
金融向け脱炭素会計パートナーシップ（PCAF）のワーキンググループに早くから加盟し、具体的に保険でのフットプリントの考え方の整理を開始している。他にも、食品ロスに係る費用保険、移動サービス専用自動車保険など、独自性のある取組によるインパクト創出を目指し、事業 を通じて貢献できる分野を積極的に発掘しようとする姿勢が高く評価された。今後は保険業界として、 グローバルベースでの取り組みの加速に向け牽引を期待したい。

・三菱ＵＦＪモルガン・スタンレー証券株式会社（証券部門）
全社横断のESG推進体制の中、日本初のトラジションボン ドでストラクチャリング・エージェントを務めるなど新たなスキームの取組に優れており、事業価値証 券化取引についても、今後の日本のESG関連事業の新たな資金調達市場の開拓として高く評 価された。寄付型サステナビリティリンクボンドやトランジションボンドについては、問題点も認識されており、今後課題を見直しながら発展させていくことが期待される。

銅　賞：東京海上日動火災保険株式会社（保険部門）、みずほ証券株式会社（証券部門）　

特別賞：株式会社格付投資情報センター（評価・情報サービス部門）

〔環境サステナブル企業部門〕