建築
この春、カーボンニュートラルな44階建ての高層ビルがニューヨークで公開される。ブルックリンのステート・ストリート505番地に建設されるこの高層ビルはオール電化で、敷地内で化石燃料を燃やさない。さらに、自家消費型太陽光発電、断熱性の向上、トリプルガラス窓、住宅用ヒートポンプ、電気温水器などの創エネ・省エネ・電化技術を統合することで、このビルはすべて太陽光発電で運営される。
二酸化炭素排出量の40%近くを排出する建築業界
冬にはガスストーブで家を温め、調理にはガスコンロを使う家庭が今でも一般的であるこの世界に、オール電化の高層ビルを建設することは非常に先進的なアプローチである。建築部門は世界の二酸化炭素排出量の40%近くを排出しており、そのうちの60%は化石燃料を燃やしてお湯を沸かす際に発生している。カナダのトロントでは、住宅暖房用の天然ガスが市の総排出量の30%を占めているほどである。*1
現代的な低炭素建築技術:持続可能で高性能な建物の外壁
オール電化の一戸建て住宅は、特に高級住宅市場では珍しくない。しかし、それを44階建て440戸の高層ビルの規模で再現するには、建物のシステムをより総合的に考える必要があった。
建物の一次エネルギー消費量を削減
建物の一次エネルギー消費量を削減すれば、オール電化の規模を一戸建て規模からビルの規模に拡大することができる。そのためには、ローカルでの再生可能エネルギー生産、建物全体のエネルギー効率、ユニット内の家電製品を、すべて相互に関連したものと定義し、持続可能性への取り組みへと繋げる必要がある。*2
建物の設計を主導したアロイ・デベロップメント社のジャレド・デラ・バレCEOは、
ここから先は「ThinkESG プレミアム」会員限定の
コンテンツです。
4つの特典が受けられる「ThinkESG プレミアム会員(1ヶ月定期購読)」の詳細についてはこちらをご覧ください。
「ThinkESG プレミアム会員(1ヶ月定期購読)」へはこちらからお申し込みいただけます。