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世界のすべての樹木の30%が絶滅危機に瀕している?

ここ数年、大量の森林伐採や、地球温暖化による干ばつの問題から、森林保全が重要とされている。そこで世界の樹種保全評価『グローバルツリーアセスメント(GTA)』による最新調査で、世界のすべての樹木(約6万種)の中現在、樹種の30%が絶滅の危機に瀕しており、少なくとも  142  種の樹種が絶滅したと記録されているという。

出典:BGCI「グローバル概要」

樹種に対する主な脅威は、森林伐採やその他の生息地の喪失、木材やその他の製品の直接搾取、侵略的な害虫や病気の蔓延、さらに気候変動も明らかに測定可能な影響を及ぼしているという。同調査は、すべての既知の樹種とそのレベルの分布のグローバルデータベースを公開しているBOTANIC GARDEN CONSERVATION INTERNATIONAL(以下BGCI)によって公表された。過去5 年間に世界の58,497 種の樹種に関する絶滅リスク情報をまとめるための集中的な研究が行われてきた膨大なプロジェクトの結果である。

世界の樹種情報サイト

 BGCIは、「グローバルツリーポータル」という世界約60,000の樹種に関する情報を種や国別、グローバルレベルで検索できるサイトを公開している。このポータルの基になるデータは、グローバルツリーアセスメントの一部として収集された情報である。また、種や国別での保全活動も記載されている。

国別検索

脅威レベル ー日本と諸外国を比較ー

・日本

・インドネシア

出典:BGCI「日本・インドネシアの国別検索」

日本の約10倍の在来樹種のある熱帯雨林地域のインドネシアも10%以上の脅威レベル値が報告されていた。

保全評価

保全評価は、IUCNレッドリストや「脅威検索」など複数あるため、解釈された保全状況をシステム間で比較できるようにすべての評価に与えられる。

IUCNレッドリストとは・・・1964年に設立された国際自然保護連合(IUCN)が作成した絶滅の恐れのある野生生物のリストのこと。

脅威検索とは・・・非IUCNグローバル評価だけでなく、地域または国家の評価を含む樹種のすべての脅威検索評価を使用している、植物のすべての既知の保全評価のグローバルデータベースのこと。

グローバルツリーアセスメント(GTA)の現在の活動

  GTAの樹木の保全評価は、世界中の様々な植物機関やレッドリスト委員会、樹木の専門家と協力して、作成しているという。また、政府機関やNGO とパートナーシップを結び、これらの非常に多様な地域の風土樹の保全評価を行っているという。評価対象としては、商業的に利用される木材種の評価を優先してきており、現在は他のレッドリストの専門家グループや工場当局とも協力して、樹木評価の生産量を増やしているという。

まとめ

グローバルツリーアセスメントは、現在の生物多様性の危機を鑑みて必要不可欠な取り組みだ。世界のすべての樹種の保全評価を作成することで、世界で最も絶滅の危機に瀕している樹種の特定が可能になり、より有益な保全行動を優先することができるという。また、国内、地域、国際レベルでの保全計画の参考となり、再生の状況もモニタリングできる。樹種保全評価は、樹種と森林を生態学的、文化的、経済的利益のために保護する必要性への意識を高める有効なツールだ。


参考記事

BOTANIC GARDEN CONSERVATION INTERNATIONAL(2021)

“Global Tree Assessment” https://www.bgci.org/our-work/projects-and-casestudies/global-tree-assessment/

BOTANIC GARDEN CONSERVATION INTERNATIONAL “Threat Search”

https://www.bgci.org/resources/bgci-databases/threatsearch/

  BOTANIC GARDEN CONSERVATION INTERNATIONAL “Global Tree Search”

https://www.bgci.org/resources/bgci-databases/globaltreesearch/

IUCN 絶滅危惧種レッドリストHP<IUCN 絶滅危惧種レッドリスト < www.iucnredlist.org >

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